いつまでも米国の尻馬に乗って恥ずかしくないか、安倍さんよ。

 安倍氏は「国難」とまで北朝鮮の危機を煽って総選挙に利用した。御用マスメディアと一緒になって、明日にでも朝鮮半島で戦争が起きるかのような騒動を演出して金正恩(キム・ジョンウン)氏の恐怖外交を間接的に支援した。
 しかし北朝鮮の日本に対する軍事脅威は昨日今日始まったことではない。何度も書いてきたが、1998年8月に北のテポドンが日本列島を飛び越えた時から日本に対する北朝鮮の直接的な軍事脅威は存在していた。

 それを20年近く放置していたくせに、北朝鮮が米国本土攻撃用のICBM開発実験を行うと、俄かに日本に対する軍事的脅威が高まったかのように騒ぎ立てた。今も「断固たる経済制裁を課す」と勇ましい言葉を安倍氏は発しているが、それは誰に対しての「安全」確保のためなのだろうか。
 日本国民の安全保障なら1998年の段階で話し合いを持ち掛けていなければならないし、北朝鮮にミサイル技術を提供していたロシアや中国を批判すべきだった。しかし安倍政権は「拉致解決」のために政権発足当初北朝鮮当局と対話を持っただけで、それも「調査する」というきわめて不誠実な回答に満足して一部経済制裁を解除した。

 確かに北朝鮮は不誠実にして傲慢な態度を取り続けている。それは日本に対してだけではない。最近では中国に対してまでも「対等」以上の外交を展開している。
 核開発やICBM開発は世界平和に対する挑戦で許されないことだが、戦勝国クラブの五ヶ国は一体何回の核実験を行ったというのだろうか。だから北朝鮮の核開発を認める、というわけではない。すべての核兵器が等しく「悪」だと言いたい。

 ICBMを開発したのは米国やロシアや中国が先だ。彼らは数千発ものICBMを保有して、お互いの主要施設へ向けて照準を合わせた核ミサイルを配備している。その様は決して尋常ではない。
 世界平和を脅かしている張本人は戦勝国クラブ(=核クラブ)五ヶ国だ。彼らに世界平和を語る資格はない。地球を何回も破壊し尽くす核兵器を保有している狂気にこそ国際社会は批判の目を向けるべきだ。そして核クラブへ新規参入しようとしている北朝鮮を世界が諫めるべきだ。

 もちろん、日本は世界の核兵器廃絶に向けて発言すべき責任がある。それは米国の核兵器により大量虐殺された日本の核廃絶へ向けた責任だ。虐殺された日本国民に対して責任をとるべき相手国は米国だ。
 米国は日本国民に対して核大虐殺のみならず、全国各地を爆撃して日本家屋を焼失させるために開発した焼夷弾で非戦闘員を大量虐殺した罪も問われるべきだ。そうしたケジメを日本がつけなかったことにより、米国は先の大戦以後も世界各地で非戦闘員を大量殺害して罪の意識を感じない極悪国に成り下がった。

 ロシアも旧ソ連が終戦直後に侵略してジュネーブ条約を無視し日本の軍人・軍属を60万人もシベリアへ抑留して凍死や餓死などで12万人も虐殺する暴挙を犯した。しかし日本政府はそのことに対して正面から旧ソ連を批判していない。
 そうした戦勝国の極悪非道は許される、という誤った常識が国際社会に蔓延したため、北朝鮮も負けてはならないと思い込んでも当然ではないか。戦勝国が正義であってはならない。戦争が外交の手段の一つという論理なら、戦争にも定められたルールがなければならない。

 現代人類は狂気の世紀を生きている。中世の宗教裁判や魔女狩りを笑うことは出来ない。現代国際社会は地球を何百回も破壊しつくすだけの核兵器を保有して強がる国が世界支配国家だと自認している。
 まさしく破落戸が跋扈する世界だ。北朝鮮だけが異常なのではない。しかし半島で戦争が起きれば間違いなく百万人単位で死者が出るし、日本でも十万人単位で死者が出る。そうした事態は何が何でも避けることだ。

 たとえ対話のための対話だとしても、戦争よりはましだ。北朝鮮の独裁者の目を平和へと開かせる方が戦争よりは何倍も良い。そのために日本は努力すべきだ。いつまでも米国の尻馬に乗って使い走りを演じていて、先人に対して恥ずかしくないか、安倍さんよ。


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