一尺玉より少しばかり大きな花火が打ち上げられたと思えば良い。

��北朝鮮が29日未明、西部の平安南道(ピョンアンナムド)平城(ピョンソン)付近から東方向に向けて弾道ミサイル1発を発射した。韓国軍合同参謀本部が発表した。北朝鮮による弾道ミサイルの発射は、中距離弾道ミサイル「火星(ファソン)12」(射程4500~5千キロ)が日本を越えて太平洋上に落下した9月15日以来だ。米韓両国がミサイルの詳細について分析を急いでいる。

 ミサイルは数発が発射されたとの未確認情報もある。ミサイルが飛行途中で墜落した可能性もある。

 日米韓は27日から、北朝鮮内で弾道ミサイル発射の際に観測される電子信号が発信されている事実を確認し、警戒していた。

 金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は9月21日付の声明で「史上最高の超強硬対応措置を取る」と表明。李容浩(リヨンホ)外相が「太平洋上での水爆実験」を示唆していた>(以上「朝日新聞」より引用)

 EEZ(排他的経済水域)に落下した可能性がある、と早朝よりマスメディアは報じているが、EEZとは日本海だという。それならほぼ垂直に近い高高度弾道を描くように発射されたもので、日本に直接的な脅威はない。
 ただ、付近を航行する船舶や航空機に被害が及ぶ恐れがあるが、その可能性も極めて低い。未明に北朝鮮が打ち上げた意味は何処にあるのか、これからミサイルそのものの分析も含めて日本のマスメディアはミサイル一色となり国会で森友審議で追い詰められている安倍氏の援護に回るだろう。

 北朝鮮の金正恩氏はミサイルを発射しなければならないほど追い詰められているのだろう。それは経済制裁によるものも多少はあるだろうが、本質的な金氏の危機は北朝鮮内部の政権基盤が揺らいでいる証拠ではないだろうか。
 つい先日も日本の拉致被害者の生存が北からの情報により確認された。これも北の体制が緩んでいる証拠ではないだろうか。北朝鮮兵が板門店で亡命したのも、北の体制の緩みの一つの表れだろう。

 いずれにせよ、日本は北朝鮮のICBM開発実験に関して大騒ぎする必要はない。北朝鮮のミサイル発射は米国に対する脅しだが、それは同時に北朝鮮の国民に対する金独裁政権の基盤が揺ぎ無いものだと見せつけるためのものでもある。
 おそらく米国とのチキンレースを続けて戦争の危機を演出し続けなければ国民の反体制運動・蜂起もありうる、という状況にあるのだろう。さもなくばミサイルを試射して保有ミサイル数を減じるのは余り賢明な策ではないからだ。

 北朝鮮のICBMは北朝鮮内で製造されたものではなく、ロシアから輸入されたものだといわれている。いわば虎の子のミサイルだ。北朝鮮は今年の秋、国内でミサイルエンジンを開発しようと実験中に爆発事故を起こしたとも伝えられている。
 北朝鮮の精密工業製造技術がどの程度かを米国はもちろん、日本当局も把握しているはずだ。数万点の部品が精密に稼働しなければならないICBMの開発が北朝鮮にとって容易でないことは素人にも理解できる。

 日本のマスメディアは徒に北朝鮮のミサイル発射を奇貨として騒ぎ立てるのではなく、日本の立場として米国と距離を置いて対決ではなく、北朝鮮に「対話」を呼びかけるべきだ、との立場を日本国民に説くべきだ。
 アジアの問題はアジアで解決すべきだ。いつまで似非「戦勝国クラブ」の思いのままにさせておくつもりなのだろうか。これまで国連主体で戦後70年以上も世界を仕切ってきたが、その間世界に平和が一瞬でも訪れただろうか。似非「戦勝国クラブ」は所詮は彼らの利権を確保し擁護することしか頭の中にない。米国の尻馬に乗って騒ぎ立てるだけの安倍自公政権のありようから、日本はそろそろ脱却すべきではないだろうか。


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