官邸の犯罪を許すな。
音声データは27日の質疑で財務省が認めた昨年5月のものとは別。共産党の宮本岳志氏が確認を求めたのに対し、財務省の太田充理財局長は、ごみの存在が判明した直後の「昨年3月下旬から4月ごろに、(近畿財務局の担当者らが)森友学園を訪問した(際の)ものと思われる」と述べた。
宮本氏は音声データには、国側から「ごみは国が知らなかった事実なので、そこはきっちりやる必要があるというストーリーをイメージしている」などの発言があると説明し、「口裏合わせだ」と追及。太田氏は「ストーリーという表現は適切ではなかった」と語ったものの、「新たな地下埋設物の撤去費用を見積もるために資料の提出をお願いしたということだ。口裏合わせというのは当たらない」と反論した。
宮本氏は売却の交渉期間を通じて首相夫人の昭恵氏が小学校の名誉校長だった点もただした。首相は「わたしの妻が名誉校長であることで値引きされたことには全くならない」と述べ、昭恵氏の関与や国の担当者らの忖度(そんたく)の可能性を改めて否定。「当時の理財局長も近畿財務局長も、わたしの妻が名誉校長だったことは知らなかったと述べている」とも強調した>(以上「時事通信」より引用)
国有財産の価格決定に際して、土地評価計算書を作成するのは「法律で定められていない」と麻生氏は答弁したが、決してそのようなことはない。国有財産法を見る限りでは具体的な「評価計算書」という名称は記載されていないが、会計検査院の検査を受ける、と規定されている以上、検査されるべきブツがなければならない。
つまり検査に対して国有財産の売却取引の妥当性を示す「計算書」がなければならないと示している。今後具体的な規定を定める、などと麻生氏は答弁したが飛んでもないことだ。会計検査院が検査するとはどういうことなのか、国民の常識に照らしても「評価計算書」などの算定根拠がなければ検査院でも検査のしようがないではないか。
さらに安倍氏の夫人が「名誉校長」だったことは知らなかった、という答弁も苦しい。夫人本人が伝えたのか否かは家庭内のことだから証明も否定も出来ないが、夫婦は一心同体とみなされるのが世間一般の通念だ。
百歩譲って、安倍夫婦が仮面夫婦で安倍氏が知らなかったとして、千分の一のたった一件の特殊な事案として森友学園への国有地払い下げだけが「評価計算書」もなく「延払い」も良しとされ、さらには事前に価格交渉がなされ、さらにさらに払い下げ価格非公開という至れり尽くせり、というよりも国有財産を略取したとしか思えない暴挙に財務官僚や国交官僚が手を染めたのはなぜだろうか。
「モリ、カケ」疑惑は益々政権・官邸の関与が濃厚となってきた。断固として巨悪を眠らせてはならない。