政治家が「自分の生活が第一」では国が亡ぶ。

��「民進党が希望の党に合流の方向で最終調整」。午後3時過ぎ、福岡1区に立候補予定の山本剛正元衆院議員は、福岡県庁で記者会見中、速報ニュースが流れたことを伝えられた。「合流ですか」と聞き返した山本氏は数秒絶句。「政治の世界は一寸先は闇。全然考えていなかった」と必死に言葉をつないだ。

 かつて全選挙区で旧民主党議員が当選し「民主王国」と言われた愛知県。「党名入りの印刷物の手配は全てストップした。支援者は知らず、大混乱です。私も議員本人とまだ話せていないんですよ」。衆院議員の秘書はそう話す。「解党して希望入り」「衆院だけ集団で新党入りし、党名は残る」など情報が入り乱れる。ある県議は「寝耳に水だ」とあぜんとした表情。名古屋市議は「愛知は共産党との共闘に否定的な議員が多く、事実上解党状態になる」と展望した。

 党の重鎮も困惑する。「たまたま政権を取ったとしても国民の期待に応えられない」。岡田克也元代表は27日夜、地元三重県の集会で連携に否定的な姿勢を示した。「もう二度と失敗は許されない。民進の議席を最大限増やしたい」と話した。

 いち早く新党に参加した細野豪志元環境相の地元静岡県では、8選挙区中の6選挙区で擁立したが、出馬への決意表明したばかりの2新人が1週間後の26日に離党届を出し、新党へ。岡本護・党県連幹事長は「情けない。国会議員だけの政党ではない」と憤る。

 党再編をめぐる議論は、中央で急速に進展するだけで、地方ではメディアを通して知るしかない。党群馬県総支部の黒沢孝行代表は「情報がなく、コメントさえできない」と困惑した様子だった。

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 一方、止まらぬ党勢衰退に新党との連携に前向きな議員もいる。

 森友・加計学園問題追及の党調査プロジェクトチーム座長を務める今井雅人衆院議員は「安倍政治を許さないということが大事。小池さんも衆院選に立候補してくれるはず。『我々が与党になったら、森友、加計学園問題を明らかにします』と訴えたい」と語った。愛知10区から出馬予定の安井美沙子前参院議員も「今のままなら遺産を食いつぶすだけ。ブームに終わらず、2大政党を目指すならウエルカムだ」と話した。

 7月の都議選で惨敗した東京都連のある幹部は「新党の綱領に『保守』という言葉が入り、抵抗もあろうが、このまま民進の看板を掲げても、勝てる可能性がある候補はわずか」と胸中を明かした。

 支持者から期待の声も出ている。関東地方の党衆院議員の事務所では、電話が鳴りやまない。政策秘書は「ほとんどが新党入りを勧める支持者から。新党で出馬して政見放送は間に合うのか、(民進党の)公認料は返すのか。分からないことだらけだが、やるしかない」と漏らした。

 解党を見据えた動きも始まっている。公認候補中5人が離党するという民進党神奈川県連では、空白区への擁立を目指すが党関係者は落ち着かない。ある地方議員は「衆院選の結果をみて党を出る議員もいるはず」と顔を曇らせる。小池氏らが主催の政治塾への参加者も複数いるという。

連合の幹部困惑 「判断できない」

 民進党最大の支持団体である連合の幹部は取材に「民進党とは基本政策で合意を結んで支持してきた。希望の基本政策がどうなるか分からない中で、連合としては何も判断できない」と困惑した口調で話した。この幹部は「希望の党支援を決める場合、10月4、5日の定期大会で機関決定しなければならない」と述べた>(以上「毎日新聞」より引用)


 政治家が「自分の生活が第一」では国が亡ぶ。「国民の生活が第一」の政治に我が身を燃焼してこそ政治家だ。政治を稼業とする政治家が小池新党に群がっている。

 そもそも理念があとからついてくる「政党」とは一体何だろうか。小池氏がいう新党入党要件も「安保と憲法」だという。枝葉末節から政党のカタチを作るとは、何という薄っぺらさだろうか。


 小池新党に私は納得できない。これほど「風」頼りの「再選互助会」に国民の支持が集まるとは思えない。それとも「目先」に騙されるほど国民の審美眼も曇りに曇っているというのだろうか。

 小池氏は喜色満面に「都知事を辞して衆議院選を闘う」という。それも「改革」だという。小泉・竹中政治を彷彿とさせる「やり口」だ。政治手法が政治理念に勝るとは、日本の政治も遂にここまで堕したということか。


 維新騒動の橋下氏以上に小池氏は「自己都合」の政治家だった。これにより安倍グローバル化亡国政治は安泰になった。疑似餌のように「消費税据え置き」を小池氏は言っている。

 彼女が総需要不足に陥っている日本経済の実態を承知の上で提唱しているのならまだしも、単に国民受けを狙って「消費増税据え置き」を持ち出したのなら世も末だ。


 格差是正のために低所得層に過重な消費税による徴税を廃して、かつての応能負担原則に税制を戻すというのなら累進税率を傾斜化する、とセットで発言すべきだ。そうした税制のあり方を承知の上で小池氏が消費税据え置きを提唱したとは思えない。

 私はブログに「前原は馬鹿か」とかつて書いたが、残念ながら前原氏は本当に馬鹿なようだ。解党して小池新党に合流する、という。理念なき政治家の真骨頂を露呈したようだ。


 民主党は小沢一郎氏を得て政権を獲得し、小沢一郎氏を失って政権の座すら滑り落ち、そしてついに党までなくなるのか。民進党は理念なき政治家の烏合の衆の集まりに過ぎなかった、ということなのだろう。小沢一郎氏を迎え入れて、政党に政治理念の筋をビシッと通すべきだと私は何度も提唱したが、民進党の誰の耳にも届かなかったようだ。

「さらば民進党よ」と惜別の溜息をつくしかない。「我が身かわいさ」の情だけで政治家が身の振り方を決すとは、日本は情けない国になり果てたようだ。まさしく亡国の離合集散が東京で演じられている。それを国民は眺めるしかないのか。



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