半島有事を煽る政府の閣僚が難民を銃撃せよとは。

<麻生太郎副総理は23日、宇都宮市内での講演で、朝鮮半島から大量の難民が日本に押し寄せる可能性に触れたうえで、「武装難民かもしれない。警察で対応するのか。自衛隊、防衛出動か。射殺ですか。真剣に考えなければならない」と語った。

 麻生氏はシリアイラクの難民の事例を挙げ、「向こうから日本に難民が押し寄せてくる。動力のないボートだって潮流に乗って間違いなく漂着する。10万人単位をどこに収容するのか」と指摘。さらに「向こうは武装しているかもしれない」としたうえで「防衛出動」に言及した。

 防衛出動は、日本が直接攻撃を受けるか、その明白な危険が切迫している「武力攻撃事態」などの際に認められており、難民対応は想定していない>(以上「朝日新聞」より引用)


 幼児じみた国際的な「口喧嘩」を演じている北朝鮮と米国の間に入って仲介の労をとるべき立場にある日本だが、政府にそうした雰囲気が皆無なのはなぜだろうか。安倍氏は「対話は終わった、制裁がすべてだ」と国連総会でもガラガラの聴衆席に向かって叫んでいた。

 しかし安倍氏は北朝鮮と対話を何回やったというのだろうか。何回、安倍氏は北朝鮮を訪問したというのだろうか。本人が直接出向かなくとも、特使なり特別顧問なりを北朝鮮の然るべき立場の人と会談すべく派遣したことがあっただろうか。


 確かに北朝鮮との「対話」はこれまで核開発阻止やミサイル阻止では効果がなかった。時間稼ぎをさせただけで、北の脅威は時間の経過とともに高まってきた。

 しかし、それを望む人たちがいることも確かだ。もちろん金一族は独裁者という立場を維持するために国外に敵を常に持たなければならない。緊張と恐怖が独裁国家の統制力の根源だ。


 北の独裁者だけではない。北朝鮮の鬼っ子を育てたのは中共政府であり、ロシアであり米国だ。そしてさらに言えば北朝鮮にせっせと献金してきた「総連」だ。

 主としてパチンコ事業で荒稼ぎした潤沢な資金を総連は地下銀行を通して北朝鮮に献金してきた。総連の手助けもあって見事に核ミサイルを手にした金独裁政権は総連の活躍の場の日本も攻撃すると公言している。叔父でも異母兄でも平気で殺害する御仁だから、アカの他人の在日の暮らす日本を攻撃するのに躊躇はしないだろう。


 さて半島有事の際には韓国から数十万人から百万人以上の難民が押し寄せると思われる。かつての朝鮮戦争では約50万人の朝鮮人難民が日本にやって来た。

 それに対してどうすべきかを論じた麻生氏は「武装難民」が混入している恐れがあるから銃で撃退すべきか、と剣呑な発言をしている。しかし冷戦に現実問題として大挙して半島から難民が押し寄せてくる場合も想定しておく必要はあるだろう。


 どこに収容し、どの機関が対応するのか。国有地に収容し厚労省が対応すべきが筋だが、国有地にそうした「収容」施設があるのか。検疫を実施し公衆衛生を維持するためには厚労官僚だけではなく、医療従事者の大量動員も必要となる。

 大量の食糧確保と調理及びその運送・配達をどうするのか。そうした想定もなく、麻生氏は難民問題に言及したとしたら閣僚として余りに軽率と言わざるを得ない。


 難民問題に言及するとは半島有事を想定していることに他ならない。なぜ副総理の自分が出掛けて行って金正恩氏と対談する、と言わないのだろうか。

 いかなる戦争もない方が良い。北に核を放棄させるにしても、まずは「幼児の口喧嘩」をクールダウンさせてからだ。米国のトランプ氏も控えるべきだが、「対話は何も解決しない、強力な制裁しかない」と叫ぶ安倍氏に、先の大戦に日本が突き進んだ状況を北に再現するつもりなのかと問いたい。


 勇ましいだけが男らしさではない。政治家なら政治家らしく言葉で金正恩氏に働きかけてはどうだろうか。



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