馬鹿な男には馬鹿な対価が用意される。

<ロシアのメドベージェフ首相は23日、訪問先の露極東ユジノサハリンスクで、北方領土に経済特区を設置する文書に署名した。イタル・タス通信が伝えた。露政府によると、特区は色丹島の斜古丹(ロシア名・マロクリリスコエ)に設置される。露側の特区設置は、日露が交渉中の北方四島での共同経済活動と矛盾しかねず、日本の反発は必至だ。

 経済特区はロシアが極東などで進める経済振興策で、税制優遇や行政手続きの簡素化などを通じ、企業進出を促進する制度。極東の経済情勢に詳しい日本の関係筋は「日本側の対応を見定めつつ、北方領土の他の地域にも設置する可能性がある」と指摘した>(以上「産経新聞」より引用)


 安倍氏がプーチン大統領と「個人的」に親しいから「期待できる」として、昨年の12月に安倍氏の郷土・山口県に招待して歓待すれば「北方領土」交渉が大いに進展するのではないか、と日本中のマスメディアが騒ぎ立てた。

 しかし国際問題、とりわけ領土問題が首相と大統領の個人的な関係が良好なら進展する、と期待するのは国際政治に無知な者の所以だ。領土問題が解決するのは「軍事的」か「経済的」かのいずれかだ。


 それにしても安倍氏は内外に関わらず個人的な親密さを政治の場面に持ち出すのが好きなようだ。トランプ氏が大統領選で勝利すると、まだオバマ氏の任期中にも拘わらずトランプタワーにプレゼント持参で駆け付けたり、と愚の骨頂だ。

 国内政治においても非民主的な「国家戦略特区」を官邸に設置して、自らが特区会議の議長になって「友達」政治を秘密裏に推進した。今度もプーチン大統領と会談して北方領土を話し合うという。


 馬鹿なことは止めることだ。上記記事にある通り、ロシアの返事は「北方領土はロシアのもので、ロシアが特区として開発する。それに協力するのならロシアの法の下で行うだけだ」とロシアの意思を表明した。

 それでもプーチン大統領と会談して一体何が前進するというのだろうか。それよりもロシアに対して日本も西側諸国の一員として「経済制裁」を行うことだ。


 実は、ロシア経済は悪い。なぜなら原油価格が1バレル40ドル台に低迷しているからだ。ロシアは原油と天然ガスによってGDPの大半を稼ぎ出している。まさしく産油国経済だ。

 北方領土を支える最大の産業は何かというと漁業だ。北方領土周辺は有数の漁場だ。そこで水揚げされる海産物の殆どは日本へ輸出される。それにより北方領土の住民は暮らしている。


 融和策などやめて、日本は西側諸国と一緒になってクリミア半島を併合したロシアを経済制裁すべきだ。その第一歩として、北方領土からの海産物の輸入を禁止することだ。

 もちろん、多少安くてもロシアの天然ガスを購入してはならない。なぜならロシアの天然ガスに頼っている欧州諸国に対してロシアに言うことを聞かなければ、天然ガス・パイプラインの元栓を閉めるゾ、としばしば脅しているからだ。ロシアとコミットすればするほど掌返しに会うことを覚悟しなければならない。


 北方領土産のカニや鮭が日本に入らなくなったからといってドウダというのだ。北方領土に暮らすロシア人には生活に困窮して頂いて、出来ればロシア本国に引き上げて頂きたい。

 北方領土が返還されるまで、対ロ外交は徹底した「冷遇」策で行くべきだ。安倍氏は「気の弱い餓鬼大将」で西側諸国の首脳が揃って出席を見合わせたソチ五輪開会式に出席したりと、とことんプーチン氏のご機嫌取りを行ってきた。その対価が北方領土の「特区」指定だ。馬鹿な男には馬鹿な対価が用意される。



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