極東最大の米軍基地となった岩国。

 空母艦載機の厚木からの移駐に岩国市長と周辺二町の町長が容認を表明し、それを受けた形で山口県知事が本日移駐を容認した。その条件として「県民の安全と平穏な暮らしをいかにして守るか」を考える、岡村知事は発言したようだが、能天気も好いとこだ。
 岩国基地に米軍が軸足を置いているのは北朝鮮のミサイル開発などが動機だろう。このブログで何度か書いたように、すでに移駐を決めているステルス戦闘機F35Bの16機はピョンヤンまで行って攻撃して帰還するのに十分な航続距離を持っている。空母艦載機は文字通り空母を利用するから、半島沖の日本海に展開する米空母に立ち寄れば北朝鮮への攻撃作戦能力は十分だ。

 そうすると、北朝鮮が岩国基地を叩くと想定するのが自然だ。北のミサイルは岩国基地に照準を合わせていてもおかしくない。岩国市長や山口県知事が「苦渋の選択」と言いつつ、かねてから自公の支持を得て当選した彼らが「移駐容認」を表明するのは分り切っていた。
 安倍自公政権の「戦争大好き」政策により、日本は米国本土の北のICBM防衛の防波堤として、北の攻撃を受けることを容認している。なぜなら安倍氏は北朝鮮のICBM開発に反対しているからだ。北のICBMは日本に対するミサイル攻撃とは無関係だ。

 北朝鮮の日本に対する直接的な脅威は日本国民の拉致から始まり、ノドンが日本列島を飛び越えたときに完結している。米国は米国本土が攻撃避けるわけではないからと、ノドンが日本列島を飛び越えてもそれほど深刻な反応はしなかった。
 むしろ北朝鮮の核開発には大した関心も示さず、日本の北朝鮮の脅威が増大しているゾ、と脅して米国製のバカ高い兵器を売り付けていた。そして日本政府は碌に役にも立たないバック3などを購入して「首都圏防衛」だと粋がっていたが、日本を滅ぼすには首都圏攻撃よりも日本海側の原発に向けてノドンに通常弾頭を搭載して雨霰と撃ち込む方が遥かに有効だろう。

 安倍自公政権は北朝鮮の脅威に対して一体何をやっていたのか。安倍氏や菅官房長官が「強く抗議する」と言えば日本は安全になるのか。一度として北朝鮮の金正恩氏と話し合ったことがあったのか。
 そして日本海で米空母と日本の護衛艦が共同軍事演習すれば日本国民は安全になるというのだろうか。岩国基地にステルス戦闘機や空母艦載機が移駐してきても、岩国市長や山口県知事たちは「住民の安全と平穏な暮らしに意を注ぐ」などと能天気な発言をしていれば、それで済むとでも考えているのだろうか。

 岩国基地のステルス戦闘機や米空母艦載機は日本と日本国民を守るために移駐してきたのではない。北朝鮮を叩くための布陣として、米国本土の安全のために移駐してきたのだ。岩国基地の米軍に対して日本政府は思いやり予算を献上し、地域住民に騒音公害を強いて、広大な岩国基地をタダで使用させる。それが日米安保条約の実態だ。


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