この寒々とした幼児教育の実態。
市によると、県とともに特別監査した2月23日、勤務していた保育士が罰金などについて明かした。「月給制なのに、祝日などがあった月は、日割り計算で給与を減額された」とも訴えたという。
特別監査では、46人の定員を22人超えて園児を受け入れ、実数分より大幅に少量の給食を分け与えていたことなどが判明。井戸敏三知事は21日、今月中に認定を取り消す方針を記者会見で表明した。
一方、説明会は21日午後6時ごろに市職員が立ち会って始まり、参加した保護者の女性(33)によると、約50人の前で小幡園長が謝罪。給食への質問が続き、「いつからか」など怒号も飛び交ったという。園長が退室した後、保育士7人が泣きながら「園長に『牛乳を加えて』と言ったが断られた」などと説明した>(以上「毎日新聞」より引用)
これが幼児教育現場だという事実にゾッとする。森友学園といい、幼児教育現場がいかに理事長などの経営者の野放図ともいうべき裁量に任せられているかに驚く。
そして保育士の待遇がいかに悲惨なものかにも寒気を覚える。これでは保育士60万人が離職しているかも理解できる。
保育士として専門職の知識と実績を積んだ者にはジコチューの経営者たちの所業は我慢ならないものだっただろう。そこに預けられる幼児たちへの虐待ともいうべき待遇への「加担者」の一翼を担わされていた保育士たちは断腸の思いだっただろう。
保育士はすべて地方公務員として地方自治体が雇用して、それぞれの園に派遣する形態にするしかないだろう。そうしない限り「措置費」を削ってポケットに入れる経営者は後を絶たないだろう。
そして保育士を地方公務員とすることにより、保育士は地方自治体に保育実績を報告するようにすれば経営者が独断で定員外保育を勝手にやることは出来なくなるし、少量の食事で給食費を誤魔化すこともできなくなる。
いかに民間経営の保育園と雖も、勝手にやりたい放題をしても良いというものではない。保育士の待遇改善には保育士はすべて地方公務員として各園に派遣する形態に変えるしかない。それは介護士も同じことだ。