国会審議で民進党議員の「森友学園への国有地払い下げの値引き8億円の妥当性に関して再調査をすべき」との質問に答えて、口の曲がった麻生財務相は「適正の行われたとの報告だから調査する必要はない」と答弁し、「ゴミを処理したのか否かの調査もしないのか」との重ねての質問に、麻生財務相は「ゴミを処理したかどうかは値引きと関係ない」と突っぱねた。
これほど傲岸不遜な男を私は知らない。卑しくも国民から負託を受けた国会議員なら、なぜ少しでも疑義のある「国有財産処分」に関して調査をして黒白を明確にすべきだ。官僚から「問題ない」との報告を受けたから「問題ない」との答弁を繰り返すのなら、口の曲がった財務相は必要ない。官僚を答弁席に置いておけば良いだけだ。
森友学園に売却した国有地の価格は余りに不当に低すぎだ、というのは常識を持つ国民ならだれでもそう思う。ゴミ処理に8億円もかかるゴミとは一体いかなるゴミなのだろうか。その積算根拠を明確に国民に説明する義務を財務相は負っている。
そこに安倍氏が関与しているとかしていないとかは関係ない。8億円もの値引きがいかなる常識に照らしても「不当」だと思わざるを得ないからだ。現に地下9mにゴミが埋設している、と判明していた時点でのゴミ処理費は1億3千万円ほどだった。それが9.5mに埋まっていると判明したとされるや、処理費が8億円に跳ね上がった。仰天動地の話で、しっかりとした説明を聞かない限り理解できない。
しかし麻生財務相は「調査する必要はない」と突っ撥ねて「ばっかじゃないの」とでも言わんばかりの態度だ。何という傲岸不遜な男だろうか。彼は誰に向かって政治をしているのだろうか。
政治家の常識は国民の非常識だ。ゴミの体積(8870㎡×9.5m=84,265㎥)から判断すると4,000台のダンプが必要とされたようだが、そうすると8億円÷4,000台から、一台当たり20万円を支払う計算になる。だとすれば埋まっているゴミは放射性廃棄物のような面倒なゴミかというと、そうではないようだ。いわゆる生活ゴミだそうで、その処理費にダンプ一台当たり20万円を支払うとはあり得ない話だ。
それでも、口の曲がった財務相は調査の必要がないというのなら、麻生氏も官僚と一緒になって国民を誤魔化している共同正犯だ。大阪地検はこれでもまだ動かないのか。