軍備による「国威発揚」がいかに愚かなことか。

<防衛省統合幕僚監部は25日、同日午前10時ごろ、中国初の空母「遼寧」を含む艦船6隻が宮古島の北東約110キロで南東へ航行しているのを、海自の哨戒機と護衛艦が確認したと発表した。沖縄本島と宮古島の間を通って太平洋へ向かったが、中国の空母が太平洋に抜けるのを海自が確認したのは初めて。今後、南シナ海に向かうとみられる。領海への侵入はなかった。

 遼寧はウクライナから入手した旧ソ連の空母を改修した中国初の空母で、2012年に就役。山東省青島が母港だ。統幕によると遼寧にはミサイル駆逐艦3隻とフリゲート2隻が同行。24日午後4時ごろには、海自の護衛艦が東シナ海中部で遼寧を確認していた>(以上「産経新聞」より引用)

 中国は太平洋へ空母「遼寧」を航行させ、武力を背景とした膨張主義を依然として続ける覚悟のようだ。遼寧は廃船同然だった中古の空母で、戦力としてはそれほどのものではないが、弱小国を威圧する「道具」としては有効かもしれない。
 しかし、そうした行為は世界平和にとって望ましいことではない。それは近隣諸国にとってもだが、中国にとっても「危険」な遊びだ。いや危険なだけではない、中国のムダな財政支出を増加させ、国民福祉に回すべき税収をいたずらに乱費するだけだ。

 空母は既に過去の遺物だ。巨大な標的はミサイル攻撃の的になりやすい。しかも空母は駆逐艦並みの高速航行が出来ない。
 かつて航続距離の少ない攻撃機の海上基地として、空母の存在価値があった。ただし、敵の攻撃目標になりやすいことから、空母を護衛する複数の艦船や潜水艦で艦隊を組み、機動部隊として運用した。

 しかし中国のナンチャラ・イージス艦や騒音をばら撒く潜水艦では空母を護衛できない。そうした軍備全体のレベルを上げないと「攻撃武力」として有効とはいえない。だが、中国民に「空母」を保有する国の国民だ、という優越感を味わうのには有効なのだろう。
 中国のそうした行為は中国民を自ら危険な状態に置くことだ。自分たちの国が一体何をやっているのか、中国民は知っているのだろうか。

 指摘するまでもないが、遼寧の乗組員もまた中国民だ。不測の事態が起こって戦闘となった場合、遼寧は簡単に撃沈させられるだろう。それが大戦への導火線になるのか解らないが、確実に乗組員の多くの命が奪われることになる。
 危険な遊びを中国はいつまで続けるつもりだろうか。武力により国土を拡張して、いったい何を得るというのだろうか。他民族や他国の反感を買い、不安定要因を国内に抱え込むだけだ。中国にとって良いことは何もない。


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