今年の漢字は「転」だ。

<安倍首相は12日、今年の世相を表す「今年の漢字」に「金」が選ばれたことについて「五輪でたくさん金(メダル)を取った年は『金』になる。2020年もぜひ『金』にしたい」と述べ、20年東京五輪・パラリンピックでの日本代表選手の活躍に期待を寄せた。

 首相官邸で記者団の質問に答えた。首相自身は「色んなことが大きく動いた」として「動」を選んだうえで「来年はなるべく平穏に1年を送りたい」と語った。菅官房長官も12日の記者会見で、米大統領選でのトランプ氏当選などを挙げて「国際情勢も国内も激動の1年で『動』と思っていたが外れた」と苦笑いした>(以上「読売新聞」より引用)

 今年の漢字を選ぶとするなら「転」ではないだろうか。もちろんグローバル化から「国民の生活が第一」の政治へ世界の潮流が「転」じたことが今年の大きな世相だが、「転」には転向の「転」もある。
 転ぶとは変節を意味する。安倍氏はオバマ氏の僕から、トランプ氏が大統領選で当選するやトランプ氏の靴を舐めにトランプタワーへ駆け付けた。まだ大統領は俺だぜ、とオバマ氏に詰られ、安倍氏はアタフタとハワイのアリゾナ記念館へ駆けつける。これぞまさしく変節の安倍氏を証明する活劇だ。

 アベノミクスは誤りだったと安倍氏の経済ブレーンの浜田宏一氏が自説を「転」じた。経済学者として無能だったことが証明されたが、無能の証明に利用された日本国民は堪ったものではない。
 安倍氏が総裁に捻じ込んだ日銀の黒田氏も異次元金融緩和策でデフレを抑え込むのは困難とギブアップしている。NHKの会長に安倍氏が捻じ込んだ人物も信を失って一期で退陣させられるようだ。いよいよ安倍自公政権が賞味期限切れの退陣という「転」換期を迎えたようだ。

 安倍氏の四年有余の治世を振り返ると「口先」だけの結果が何も伴わなかった四年間だった。就任当初に「私の任期の間に拉致被害者を全員帰国させる」と大見得を切ったが、一人として戻っていないばかりか、北朝鮮とは会話のチャンネルすらないままだ。
 プーチン氏とは友人だ、と安倍氏の傍迷惑な思い込みでソチオリンピックの開会式に西側首脳で唯一人出席して西側諸国から顰蹙を買った。そしてロシアのクリミヤ併合を非難する「ウクライナ経済制裁」の最中の今、安倍氏は西側諸国の顰蹙を買いながら「北方領土を取り戻す」と意気込んで4兆円に及ぶ経済支援策を提示したが、プーチン氏は「北方領土返還など約束した覚えはないが、経済支援はシンゾーが言い出した約束から実行してネ」と迫られる始末だ。

 TPP国会承認を果たして、安倍氏は周回遅れのグローバル化に突き進んでいるが、彼にグローバル化を指示したジャパンハンドラーたちが本国の大統領選でヒラリー氏が敗れたことにより親分を失う羽目に陥った。つまり戦後GHQ以来継続してきた米国の「占領政策」が「転」換点を迎えている。だが、安倍氏だけが変わらないでいる。
 日本の大使にトランプ氏は元日本のプロ野球監督を務めたバレンタイン氏を考えているという。トランプ氏により日本はなんと軽視されたことだろうか。国際政治の専門家でもなく、各国大使の経験者でもないズブの素人で日本の大使が勤まるとトランプ氏は日本を安く見積もっている証拠だ。そうした値踏みをされた原因はアタフタと手土産(米国では政治家への贈答は禁じられている)を持って駆けつけた安倍氏のなせる業だ。

 安倍氏は「日米は最大の同盟関係だ」と片思いしているが、米国の次期大統領は「忠犬ポチ」程度の認識だ。米国における日本の地位はますます「転」落の一途だ。米国と対等な同盟関係などは安倍氏の妄想でしかない。
 安倍氏が今年の漢字に「動」を選んだのなら、それは誤作動の「動」ではないだろうか。


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