何という常識の劣化だろうか、「土人」発言を容認する国会議員とは。

<沖縄県東村の米軍ヘリパッド建設現場付近で、大阪府警の機動隊員が抗議活動をしている人に「土人」と発言した問題について、鶴保庸介・沖縄北方相は8日、「『土人である』と言うことが差別であるとは個人的に断定できない」と述べた。参院内閣委員会で田村智子氏(共産)の質問に答えた。

 鶴保氏は「人権問題であるかどうかの問題について、第三者が一方的に決めつけるのは非常に危険なこと。言論の自由はもちろんどなたにでもある」と主張。「その(土人という)言葉が出てきた歴史的経緯には、様々な考え方がある。現在、差別用語とされるようなものでも、過去には流布していたものも歴史的にはたくさんある」と持論を展開した。

 この問題が県民感情を損ねているかどうかについては「県民感情を損ねていると、私が断定するものではない。申し上げる立場にない」と述べた。山本太郎氏(自由)の質問に答えた。

 土人発言をめぐっては、金田勝年法相が先月25日の参院法務委員会で「土人」は差別用語にあたるとの認識を示した。菅義偉官房長官も「発言は許すまじき行為」と語っている>(以上「朝日新聞」より引用)

 大阪府警所属の機動隊員がヘリパッド建設に反対する人たちに向かって「土人」と発言したことに対する大阪府知事の許しがたい「容認」発言が批判されたばかりなのに、、鶴保庸介・沖縄北方相は「人権問題か決めつけるのは非常に危険だ」とは国会議員としての見識を疑う。
 日本にエタ・非人という差別が戦前まであったことに対する深刻な反省から戦後民主主義は出発している。日本では義務教育の間に人権教育を実施して、日本国民はすべて平等である、という教育を日本国民は受けている。それを国会議員ともあろう人物が、しかも当の沖縄開発庁長官が「差別とは考えない」とはいかなる御所見か伺いたい。

 駐留米軍のヘリ訓練場建設に貴重な沖縄の原生林を伐採するのは許しがたい蛮行だ。それに沖縄県民が反対するのは理のある行為だ。日本の沖縄で米軍は訓練するのをやめて、米国の本土で十分に訓練した兵隊を日本に駐留させるべきだ。役立たずの用心棒に役立たずの兵隊を送り込んで訓練するとはいかなる料簡だろうか。
 およそ他国軍の駐留する独立国家などあり得ない。日本はいつまで「日米同盟」の名の下に、米軍の駐留を容認するのだろうか。日本は憲法で「国際紛争の解決に武力の行使を行わない」が、駐留米軍が武力の行使をするのは「日本の軍」ではないから問題ない、というのは日本国憲法を蔑にするものだ。

 ベトナム戦争当時、米軍は日本の米軍基地からベトナムの戦地へと向かっていた。明らかな日本の基地を用いた国際紛争に武力の行使を米軍はした。それを日本国憲法違反だ、と断定しなかった日本の最高裁判所は憲法の番人ではない。日本の司法の府は日本政府の番人だと義務教育の教科書を書き換えるべきだ。
 そして、鶴保庸介・沖縄北方相は日本国民のための日本政府の閣僚ではなく、ヘリパッドを建設して米軍に使用に供する米国のポチだ。なぜ断固たる覚悟で「日本国民に一切の差別は存在しないし、いやしくも公務員たる者がかような言辞を弄すとはいかなる見識か」と叱咤すべき立場ではないだろうか。

 この国はあらゆるところで劣化している。それはつまり国民が劣化していることに他ならない。だから、鶴保庸介・沖縄北方相のような見識を欠く人物が国会議員に当選して来るのだ。国民も我がこととして日本からすべての差別をなくす決意に立ち返るべきだ。


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