TPP「反対」こそが最も強烈な「対案」だ。

<安倍晋三首相は28日午前の参院本会議で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案の今国会での成立に反対している民進党に対し「なんの意思も表明できないその姿にこそ、私たちは『ポカン』としてしまう」と反論した。

 民進党の石上俊雄氏は、トランプ次期米大統領がTPP離脱を表明し、TPP発効が絶望的になった状況を踏まえ、政府・与党がTPP審議を最優先させている今国会を「憲政史上類を見ない、歴史的大敗北」と位置付けた。

 石上氏はさらに、今月中旬にニューヨークで行われた首相とトランプ氏の会談についても矛先を向けた。会談後にトランプ氏がTPP離脱表明をした経緯をとらえ、「首相自身も『ニューヨークでのあの盛り上がりは何だったのか』とあぜんとしているのではないか。『地球儀を俯瞰(ふかん)する外交』どころか、あまりに期待はずれ。その落差の大きさに『俯瞰』ではなく『ポカン』とさせられた外交だ」とこきおろした>(以上「産経新聞」より引用)

 安倍氏は「反対」は「何の意思表明もしないこと」と勘違いしている。「反対」こそ最大の意思表明だ。
 TPPは日本を米国の属州にする危険な仕掛けに満ちている。その最大の仕掛けがISD条項で、日本の国家主権にかかわる重大な「売国」条約であることを再三再四このブログで指摘してきた。

 安倍氏の頭の中にあるのは「安保理常任理事国入り」だけで、そのためなら日本が国家主権を放棄してでも米国の忠犬となり、米国の最大の庇護を受けて、常任理事国入りを果たそうとしているかのようだ。
 何とも馬鹿げた男だ。日本は決して国連の常任理事国入りは出来ないし、求めるべきでもない。「戦勝国連合」に過ぎない国連に世界の平和を委ねることが不可能なことは70年に及ぶ国連の歴史を振り返れば明らかではないだろうか。

 そして世界平和を破壊し続けてきた一方の旗頭が米国であることも近年の70年間を振り返れば容易に解ることだ。さらに言及すれば、先の大戦以後の世界各地の紛争で「安保理常任理事国」が関わっていないモノはない。
 国連の幹部国が世界平和を壊している張本人たちだ。その最たるものは常任理事五ヵ国がそろいもそろって核兵器保有国であることだ。地球を何万回も破壊するほどの核兵器を貯蔵して威張っているのは滑稽そのものだ。地球そのものを破壊し人類が死滅して、一体誰が勝者として君臨するつもりなのだろうか。愚かというよりも狂気の沙汰だ。

 マスメディアにTPPで中国包囲網を、という論調が見受けられるが、TPPに中国を経済的に包囲する目的は謳われていないし、そうした効果もない。TPPは米国が日本経済をそっくり丸ごと搾取する条約に過ぎない。
 民進党から「アポン」と批判されて瞬間湯沸かし器が沸騰したのだろうが、「反対」で対案すら示さないから民進党こそ「アポン」だと返すとは、幼稚性丸出しだ。「反対」こそが最も強烈な「対案」だ。


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