グローバル化「ヒト、モノ、カネ」の国境なき自由な往来からの方向転換を歓迎する。

<米国のドナルド・トランプ次期大統領は13日放映の米CBSテレビのインタビューで、1100万人の不法移民のうち、まず犯罪者ら200万~300万人を強制送還の対象とする考えを明らかにした。公約のメキシコ国境に築く「壁」については、フェンスを併用するとした。当初は不法移民全員を強制送還すると公約していたが、現実路線に近づける。

 トランプ氏は「犯罪者か犯罪歴のある人物、ギャングや麻薬密売人」が国外退去の対象となると述べた。残りの不法移民の扱いについては「国境を安全にして、すべてが正常化してから決める」と留保した>(以上「日経新聞」より引用)

 不法移民を強制送還するのは当然の話だが、グローバル化は「ヒト、モノ、カネ」の国境をなくし往来を自由にすることのようだから、トランプ氏の決断はグローバル化から方向転換するものだ。英国がEU離脱を選択したのも、6000万人の国に80万人もの東欧からの移民が流れ込んだことに対する反発が原因だった。
 米国は移民国家だとしても「米国民」というアイデンティティーを持たない、つまり英語を話さないヒスパニック系の「移民」が200-300万人も米国に流入して社会問題になっていた。日本国民には分かり難い話だが、国民としてのアイデンティティーは共通言語で話すことから醸成されることを忘れてはならない。

 日本国民は98%が単一民族だから、多少の分かり難い方言はあるものの、国民同士が日本語で意思疎通ができる。日本に暮らす外国人も多くは日本語を話せる。しかし日本の国内に日本語を話さない人たちの地域が出現するとどのようなことになるだろうか。
 もちろん学校も特別教室を用意することになるだろうし、役場も通訳を置くようになるだろう。そして異なる文化が地域社会に根付くと旧来からある日本文化と軋轢を生むだろう。米国で英語を話さない、スペイン語で意思疎通する地域が出現して米国に移民国家とはまた別の社会が出現している。それが米国の中低層の白人に「国を守れ」という共通認識を生んでトランプ支持の大きな輪になった。

 まずは不法移民の内の犯罪者から強制送還するという。同時に不法移民の母国への「不法送金」を禁止にするという措置を講じるという。そうすれば米国に「出稼ぎ」に不法移民して来る目的の大半が叶えられないことになる。
 そしてメキシコにとっても外貨獲得の大きな部分が喪失することになる。メキシコも「不法送金」を黙認して、外貨獲得の一助としてきた「不都合な真実」を認めて、メキシコ政府もメキシコからの不法移民撲滅に乗り出すべきだ。

 それは日本に関する中国や韓国や北朝鮮にもいえることだ。「不法送金」を根絶すれば、日本に不法滞在する外国人の数が激減するだろう。「ヒト、モノ、カネ」の自由な往来を推進するグローバル化は国境を越えた「不法」の拡大を意味する。
 グローバル化は普通の国民にとって良いことは何もない。国境によって阻まれていた「ヒト、モノ、カネ」の動きを自由化して利益を手にできる一握りの人たちにとって都合が良いだけだ。トランプ氏の出現により、米国発のグローバル化はいよいよ減速せざるを得なくなった。


このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。