核・ミサイル開発に邁進する北朝鮮のオザマシイ姿はすべての核保有国の姿だ。

<北朝鮮による核ミサイル攻撃が、現実の脅威となりつつある。5度目の核実験で、軍事能力はどこまで高まったのか。金正恩(キムジョンウン)委員長の思惑はどこにあるのか。南シナ海などの問題で米国や周辺国に余裕のないなか、挑発はエスカレートしている。

 北朝鮮は、今回の実験が「核弾頭の威力判定のための核爆発実験」だったと主張。小型化、軽量化して弾道ミサイルに装着できる核弾頭の生産が可能になったとした。根拠となるデータや写真は公開していない。3月9日には、小型化に成功した「核弾頭」を公開し、ミサイル搭載が可能だと主張していた。

 航空機による核爆撃に比べ、核弾頭ミサイルは迎撃が難しい。北朝鮮が核搭載型ミサイルを開発する目的は、米本土や在日米軍基地を核の脅威下に置くことだ。韓国は、米国の核の傘で北朝鮮が核兵器を使えないよう牽制(けんせい)するとともに、有事の際に海外からの米兵力の増援を前提にして作戦を立てている。米韓同盟が十分機能しなくなれば、韓国への北朝鮮の軍事的脅威は飛躍的に高まる>(以上「朝日新聞」より引用)

 北朝鮮がミサイルの弾頭に積載可能な核爆弾の小型化に成功したということで米国を中心とする国際社会は北朝鮮への批判を強めている。日本も当然のように批判を強めているが、日本の安全に関しては核爆弾を小型化しようがそれほど以前と変わらない。
 核兵器を保持した段階で日本にとって北朝鮮は中国やロシアと同様に日本に核爆弾攻撃可能な危険国家という認識だった。その北朝鮮がミサイルを開発しようと、核爆弾の小型化に成功しようが、日本にとっての脅威の度合いが以前より増したわけではない。

 つまり米国や中国やロシアにとって脅威になって来ただけであって、多くの国々の安全にとって脅威になって来たから国際的に騒ぎ出しただけだ。北朝鮮が原発を持った段階でその延長線上に今日の事態があることを予測できなかったわけではないだろう。
 日本は北朝鮮が核開発に乗り出している段階で深刻な日本の安全に対する脅威だと表明していた。しかし、米国はそれをそれほど深刻に受け止めているとは思えず、IAEAも核開発査察などで北朝鮮を訪れた際に北朝鮮当局から妨害されてもイラク進攻した時と同じように「大量破壊兵器」の開発・所有を理由に北朝鮮への侵攻をしなかった。

 米国のダブルスタンダードにより北朝鮮の脅威は故意に育てられた。それは日本を米国により一層「寄らしむ」ために仕組まれたものだった。そうした米国の態度を一度として批判した日本のマスメディアがあっただろうか。
 安倍氏が北朝鮮のミサイル開発や核爆弾の核弾頭化・小型化実験に対して批判しているが、それは日本にとっては的外れだ。小型化により北朝鮮の核の脅威が増大したかも知れないが、核そのもので攻撃される脅威は何も増大していない。例えば無線操縦の小型漁船などに積載して日本の日本海に面した原発のどれかに突撃させれば日本は壊滅的な損害を被る。

 世界に他国を侵略しようとしたり、他国民・他民族を支配しようとする政権国家が出現したりと、人類は虐殺の時代を数千年も続けてきても一向に進歩していないようだ。そして核兵器という地球そのものを破壊する狂気の兵器を手にして、いよいよ人類は凶暴性と狂気性を如実にしている。
 人類の歴史は進化の歴史とは言い難い。恰も人類は強さの誇示だった角が巨大化して、巨大な角により滅亡したシカの一種のようだ。しかし、それは人類全般のことではない。政権を掌握した一握りの連中がさらに自分たちの立場を強固なものにし、他者から脅かされないように「寄らしむ」べく外敵を仕立て上げて攻撃しているに過ぎない。

 国家と国民のため、と叫びつつ、その実態は自分たちのために脅威を外に仕立て上げて国民を一致団結させているに過ぎない。「国民の生活が第一」の政治を世界各国が最優先に実施していれば、国際紛争など起こりえない。
 何かと大義名分をこじつけて、仕立て上げた外敵に国民の目を向けさせる大宣伝を行っているのが世界の現状だ。イスラム対キリストの闘いもその例外ではない。テロとの戦い、と標榜している国々もその例外ではない。世界各国が政治を「国民の生活が第一」の政治という本来の姿に戻すべきだ。


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