クルマの自動運転の実用化を急げ。

<自動運転の進化の過程は、大きく分けて4段階になっている。最初の段階(レベル1)ではAEBや、先行車両との車間距離を一定に保ちながら走るアダプティブ・クルーズコントロール(ACC)など、運転支援機能を単独で搭載する。これらはすでに普及段階に入っており、軽自動車にも搭載が広がっている。

 それが次の段階(レベル2)に進むと、複数の機能が組み合わされ、ステアリング操作まで一部自動化される。例えば、高速道路で車線の中央を維持したまま同じ車線を走り続けるなど、限られた条件下での自動運転を可能にする。これもアクティブレーンキープのように、一部の機能が先行して実用化され始めた。

 レベル3になると、さらに高度な自動化が達成され、人の操作はほぼ不要になる。ただし、緊急時のステアリングやブレーキの操作など、安全確保の最終責任はあくまで“ドライバー”にある。そしてレベル4は完全な自動運転で、人の操作が不要になるだけでなく、安全確認も機械に任せることになる。つまり、運転席もドライバーも不要になるわけだ>(以上「日経新聞」より引用)

 クルマの自動運転技術を開発し確立したなら次世代の産業技術として現行のスマートフォン以上の経済的影響を及ぼすだろう。
現在の開発各社は現行の「定義不明」な道路を元に自動運転を開発しているが、その場合は多種多様な道路を認識する装置をクルマが装備しなければならないことになる。
 しかし道路に一定の規格を満たした「装置」を整備したなら、その装置を認識して「道路」として走行すれば良いことになる。つまり「道路」の「鉄道」化方式を世界で共通にすれば一つのシステムで世界で利用できることになる。

 例えば中央線を示す「白線」は万国共通だが、その「白線」の代わりにICを埋め込んだ鋲を設置する。それが中央線だと認識できれば右側走行か左側走行かをクルマのマイコンに設定しておけば、ICチップとクルマのマイコンが対話して安全に走行できるように舵を操ることができる。
 速度は現行の前方障害物の認識装置により自動追尾や自動停止を行う方式をそのまま進化させれば良い。つまりクルマの自動運転を舵と速度に分類してそれぞれに制御する方式を確立すれば良い。

 人間が二トン近い鉄の塊を疾走させるという危険な交通手段を生活圏どころか住宅地にまで持ち込んだことにより悲惨な交通事故が日常的なものになっている。さらに近年はクルマで他人を傷つけようと企む輩まで出現する始末で、路肩を歩いている児童の列に暴走車が突っ込んだりしている。
 工業製品は人の暮らしを豊かにすると同時に安全で人を傷つけないものでなければならない。そうした意味ではクルマは工業製品としては欠陥品だ。製造者責任を消費者や被害者から請求されたなら、日本の司法はどのように裁定するのだろうか。

 訴訟大国の米国でそうした自動車事故の被害者と加害者のいずれからも製造者責任を問う裁判が提訴されていないのが不思議だ。自動車という安全面で極めて不完全な工業製品を製造し、人間社会の中で使用するという危険な事故が想定できる状態を招来しているのは製造者責任とそれを許している政府責任を問われなければならないだろう。
 クルマと同程度の頻度で航空機事故や鉄道事故が起きているとしたら、政府・行政機関は運航停止を決定するだろう。そして根本的な欠陥に対して製造業者に対して改善命令を出すだろう。しかしクルマの場合は一世紀以上もそうした努力義務を怠ってきた。この責任は重大だ。

 道路を鉄道並みに「舵」を得るための情報を装備した施設に規格を統一し情報化のレベルを格上げしなければならない。単なる車が走る平たい路面を備えた連続する「通路」というレベルでは自動運転の安全性は保てないだろうし、クルマに積載する環境認識装置やセンサーが複雑化せざるを得ない。それではクルマのすべてに装備するには製造コストが嵩み、普及するのを妨げることになる。
 「舵」の部分をいかにして確実に安定的に実施することが出来るか、ということに各開発企業は全力を注ぐべきだ。道路の中央線の鋲にICチップを埋め込んで「舵」情報をクルマと交信し、カーブや考査路が前方にあることなどの情報を予め交信しておくことによりスムーズな「舵」操作ができるようにすることが安全性と同時に乗り心地に大きく影響するだろう。

 さらに道路監視システムも必要となる。道路がクルマ走行の条件を満たしているか、という検査を絶えず監視する必要がある。それは監視カメラの画像をコンピュータに認識させていた道路状況が変化した場合に異常を感知するシステムを組み込んでおけば良いだろう。自動運転にはクルマの進化と同時に道路の進化も必要だ。


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