米国は報復の連鎖を断つ勇気を。

<オバマ米大統領は12日、フロリダ州オーランドの銃乱射事件について緊急声明を読み上げ「テロ行為であり憎悪による行為だ」と非難した。地元当局の捜査を支援するよう連邦政府に要請し、コミー米連邦捜査局(FBI)長官に捜査を指示した。

 オバマ氏は犯人の動機について「最終判断はできない」として、イスラム過激派の関与は断定しなかった。同性愛者らが集まるナイトクラブが狙われたことに対し「性的少数者(LGBT)にとって胸が張り裂けそうな日だ」と指摘。「我々はどのような国にしたいか決断しなければならない」と銃規制の強化も訴えた>(以上「日経新聞」より引用)

 死者50人で負傷者50人以上という米国の銃乱射事件で最大の死傷者を出した事件はISから犯行声明が出たことにより、計画的なテロ行為だと断定された。さっそくカウボーイと保安官の国・米国世論はテロに対する報復を口にしている。
 しかしISによる報復を招いているのは中東で米国が戦争を起こしたのが発端だ。米国は「自衛」のために銃を所持するのを許されている。その銃が「自衛」のためでなく、自身と関係のない他者を大量に殺害し傷つけるために使用されている。

 米国では前日にも若い歌手がコンサート後にサインをしている時に男により銃で殺害されている。オバマ大統領が銃規制の強化を訴えたようだが、人口を上回る銃が氾濫しているといわれる米国社会でいかにして規制するというのだろうか。
 銃規制に反対する米国ライフル協会が銃社会の正当化を「自衛」のための銃所持は必要だとテレビ・キャンペーンなどを繰り広げているが、そろそろ米国民も銃に麻痺している社会の狂気に気付くべきだろう。

 そして社会の狂気を増幅して戦争へと国民を駆り立てたブッシュ大統領父子の責任を問うべきだろう。さもなければ「自衛」を拡大し、「報復」を拡大・増殖させて戦争へ突き進む大統領が今後も米国に誕生しないとも限らない。
 日本にも「兵隊ゴッコ」の好きな首相が「自衛」を拡大して「いつでも、どこでも」米国とお付き合いして戦争のできる国にしようとしている。それは日本国民のみならず、人類の潜在意識に潜む「他者の大量殺人」の狂気を呼び起こしかねない。

 人類には他者を征服し殺害し服従させたい基本的な欲求が潜在意識として存在している。それを狂気と呼び、人倫を確立すべく聖人や宗教家が何人も人類史上に誕生した。彼らの教えは千年以上も経過して、なおも色褪せず継承されているが、継承したはずの人類はいまだに「狂気」に取り憑かれている。いつになったら人類はこの「狂気」から卒業するのだろうか。


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