武力により他国を制圧しようとするとは、いつの時代の発想だろうか。

<防衛省は6日夜、中谷元防衛相らが参集して緊急幹部会議を開き、北朝鮮の動向について情報収集・分析を進めた。ミサイル本体や破片の落下に備え、海上配備型迎撃ミサイルSM3を搭載したイージス艦や地対空誘導弾パトリオット(PAC3)による迎撃態勢を取ることを確認した。
 中谷氏は会議後、記者団に「7日午前7時半までに所要の態勢が整う予定だ。いかなる事態にも万全の態勢を取るため、情報収集、警戒監視に努める」と述べた。
 安倍晋三首相は6日夜、東京・富ケ谷の私邸から首相公邸に移り、7日からの発射期間入りに備えた。これに先立ち、首相官邸では西村泰彦内閣危機管理監や関係省庁の局長級幹部らが対応を協議。外務省は岸田文雄外相を本部長とする緊急対策本部を設置した。
 政府は6日、発射期間の前倒しについて各都道府県に通知。実際にミサイルが発射されれば、緊急情報ネットワークシステム「エムネット」や全国瞬時警報システム「Jアラート」を通じ、迅速に情報を伝達する。5日のJアラート訓練では、沖縄県内の一部自治体でトラブルが発生したため、再点検して発射に備える>(以上「時事通信」より引用)

 北朝鮮が核実験をやったと思ったら、今度はミサイル発射だという。金独裁政権は北朝鮮国民の困窮をよそに、危険な戦争ごっこをいつまで続けるつもりだろうか。
 しかし、そうした軍事力増強により手にできるものとは一体なんだろうか。金独裁政権は米国などにより殲滅されるという恐怖感を抱いているのだろうか。

 北朝鮮はロシア・中国の社会主義国と米国との緩衝地帯として存在しているに過ぎない。東アジアが社会主義化して太平洋を挟んで対峙する事態を避けたいがために残されているに過ぎない。
 そして日本は米国がアジア支配の足場として絶対に死守すべき軍事拠点だ。米国本土を中国の核ミサイルから防衛する前線基地として日本は米国にとって最西端のレーダーサイトとして必須の基地だ。

 そうした米国と中国やロシアの思惑の狭間で生き長らえているのが北朝鮮だ、という自覚が金独裁政権にあれば国民に過酷な独裁体制を敷くまでもないはずだ。しかし第二次世界大戦以前の帝国主義華やかなりし当時の思想のまま、北朝鮮の支配者たちの思考は停止している。
 いや北朝鮮だけではない。ロシアや中国や米国、それに日本の政治支配者たちまでも軍事力至上主義に凝り固まっている。それは軍需産業とそれに投資している一握りの支配者たちの「恐怖」による世界観の宣伝工作の成果だ。

 人は一吹きの水蒸気でも死ぬ、と言ったのはパスカルだったか。ご大層な核兵器を爆発させるまでもなく、何もしなくても、寿命が尽きれば誰だって死ぬ。巨万の富を手に入れたところで、生涯に使い切れないなら、ないのとどこが異なるというのだろうか。数兆円の資産、などというものにどれほどの意味があるというのだろうか。
 先日逮捕された野球選手は選手として数十億円という年俸を稼いだというが、結局今の彼が手にしているのは留置場の生活だ。普通の人は決して生涯手に出来ないほどの稼ぎを若くして得て、彼は幸福なのだろうか。金独裁政権の統帥に君臨している若い独裁者は2500万人国民の殺生与奪の権限を手にして、どれほどの充足感があるというのだろうか。

 なぜ若い独裁者は民主化宣言をして、自らは他国へ亡命して平和な余生を隠棲して暮らそうとは思わないのだろうか。百年に満たない短い人生を汲々として「軍事大国だ」と叫んで、軍需産業と世界の1%に満たない投機家たちの操り人形として悪名を世界史に刻むことにどれほどの大義があるというのだろうか。
 安倍自公政権も先の大戦を経て軍事力信奉の虚空を痛切に骨身に沁みた経験を忘却したとでもいうのだろうか。それとも米国の1%から巨万の褒章でも頂戴したとでもいうのだろうか。わが身を理不尽な仕打ちから守るために軍事力は必要だが、それはあくまでも専守防衛の手段だ。軍事力で幸福は購えない、ただ守るためだけのものだ。


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