ロシアのプーチンは対話相手になり得るのか。

<安倍晋三首相は22日、ロシアのプーチン大統領と電話で協議し、プーチン氏来日前の「しかるべき時期」に非公式に訪露することで一致した。北方領土問題の進展に意欲を示す首相は、5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)前の今春にロシアの地方都市で首脳会談を行う意向だ。プーチン氏のサミット招致は現状では困難とみられており、夏の参院選後のプーチン氏来日につなげる狙いだ。

 首相は領土問題進展に向けて、首脳間の対話継続を重視している。訪露を非公式と位置付けたのは、仮に領土問題で明確な成果が得られなくても会談を実現しやすい環境をつくる狙いがあるとみられる。首都モスクワではなく地方都市での開催を検討しているのも同じ理由からだ。

 電話協議では2月に東京で次官級協議を開催することも確認した。首脳会談に向けた準備協議を行う。22日付で政府代表兼日露関係担当大使に着任した原田親仁・前駐露大使が協議に出席する見通しだ>(以上「毎日新聞」より引用)

 安倍氏は個人的に親しいと思っているようだが、ロシアのプーチン氏は交渉相手として信頼できるのだろうか。21日に元ロシア連邦保安庁(FSB)幹部アレクサンダー・リトビネンコ氏(当時44歳)の毒殺事件の公聴会の報告書が発表され、プーチン氏が政敵暗殺を承認していた証拠が出された。それにより欧米諸国はロシアに対して再び強硬姿勢に出ている。
 今年五月のサミットにロシアは招待されないだろうし、サミット前にプーチン氏を日本に招待するのは欧米諸国の反発を招きかねない。それで急遽非公式に安倍氏はロシアを訪れることにしたのだろう。だが、それはソチオリンピック開会式に西側主要国でただ一人安倍氏が参列したのと同じ結果になりかねない。

 敢えて言わせていただくと、ロシア資源マフィアの走り使いに過ぎないプーチン氏は北方領土返還交渉再開できる立場にない。プーチン氏が目論むのは北方領土返還話を餌にして、日本からシベリアへの投資を引き出すことだ。それに日本の工業技術がついて来るならなおさら良いと考えているだろう。
 中国が「民政産業」の海外投資により育成できたように、ロシアも西側諸国から民政産業の技術や投資が促進されることを願っている。ロシアは資源大国だが、国内産業基盤は脆弱なままだ。何とかして資源輸出を資金源として国内産業基盤を築こうとしてきたが、悉く失敗した。それが長年ロシア政界に君臨してきたプーチン氏の成果だ。

 1億4千万人の国民生活は原油安により困窮し始めている。原油安が続けば二年後にもロシアはデフォルトしかねないといわれている。旧ソ連は軍拡競争により国家財政が破綻して崩壊した。プーチンは自尊心を傷つけられたロシア国民にとって、名誉心を回復する「演者」に過ぎない。
 強靭な肉体を誇示して「強い」ロシアを具現化してカリスマ性を醸し出して統治してきた。しかし前世期的な手法がいつまでも続くものではない。日本のGDPの1/3程度のGDPしかないロシアが巨額な軍事予算を捻出し続けるのは困難だ。8000発を超える核兵器を維持・更新するだけでも膨大な予算を必要とする。国民は銃よりもパンを寄越せと騒ぎだすのも時間の問題だ。

 安倍氏は社会人の経験がないのだろうか。モノは「売ってくれ」と申し出る場合と「買ってくれ」と相手から持ちかけられる場合では値段が異なる。北方領土を「返還してくれ」と安倍氏が焦って持ち出すと足元を見透かされるだけだ。これほどヘタな交渉はない。
 ただただ静かに西側諸国と同様にウクライナ制裁からアレクサンダー・リトビネンコ氏(当時44歳)の毒殺事件の経過発表からプーチン氏に拒否反応を示していれば良い。ここぞ、とばかりに縋り寄るのは安倍晋三という人物の底の浅さを露呈するだけだ。世界の指導者たちは失笑するだろう。

 日本は安倍晋三という餓鬼のような首相を頂いて、数々の不幸に見舞われている。これまで米国とは「あんたが軍事力を持つなという憲法を押し付けたのだから、自衛隊は海外へ出せませんよ」と断り続け、日米修好条約に懲りて不平等条約の罠に嵌らないようにしてきたものが、安倍晋三は選挙では「TPP断固反対」といいつつ、選挙で政権を確保するや隷米ポチ政権の本性を表した。これほど大嘘つきで性根なしの政治家を私は知らない。
 彼は選挙で勝ちさえすれば何をやっても良いと勘違いしている。そこもヒトラーそっくりではないか。

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