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「東シナ海で日本版「A2AD」戦略、中国進出封じ込め」という記事が「ロイター」に出ている。A2ADとは「 A2AD戦略の用語解説 - 《A2/ADは、Anti-Access/Area Denial の略 。接近阻止・領域拒否の意》米国に敵対する国や勢力が用いる軍事戦略で、自国や紛争 地域への米軍の接近や、そうした地域における米軍の自由な行動を阻害すること」だそうだ。
 つまり日本が東シナ海に連なる1400キロもの列島を軍事基地化して中国を封じ込める、ということのようだ。安倍自公政権は本気でそうしたことを考えているのだろうか。たとえそうしたとして、それが日本の安全防衛にどれほどの意味がある、というのだろうか。

 島嶼部を防衛することはもちろん大事だし、一切手抜きをしてはならない、というのは当たり前のことだ。しかし、それはあくまでも日本の国土と国民の安全を守るためのものであるべきだ。
 何も米国本土防衛の前線基地に日本の東シナ海に連なる島嶼を軍事基地化する必要など何もない。米国の本土防衛のために日本の国土と自衛隊が存在するのではない。間違ってもらっては困る。日米安保条約は「日本の防衛」のためにある日米条約だ。そのために日本国内の基地を提供し、思いやり予算まで進呈している。

 米国本土防衛のためにA2ADを構築するのなら、米国に防衛予算を負担して戴くべきだし島嶼防衛の自衛隊に必要な維持・管理費も米国に勘定書きを回すべきだろう。いや、そもそも東シナ海の1400キロもの列島を軍事基地化して「中国封じ込み」をすることが日本の国土と国民の防衛ににどれほど意味があるというのだろうか。
 日本の領海はしっかりと防衛しなければならないが、中国海軍が公海を航行することにどういう不都合があるというのだろうか。米国は公海の航行の自由を謳い文句に南シナ海の中国が建設した岩礁軍事基地近海を航行しているではないか。中国海軍の潜水艦が南シナ海の「列島防衛線」を突破して太平洋に進出したとして、それが日本の国土防衛にどれほど不都合があるというのだろうか。

 米国の本土防衛に必要だというのなら、そのことを明確にすべきだろう。そして日本が米国本土防衛の前線基地化することを安倍自公政権は率直に国民に説明すべきだ。安倍氏は正直に「日本は米国のポチだから、ご主人様に楯突く「敵」には吠えるのだ」と説明してはどうだろうか。そのために「戦争法」も成立させたのだと、正直に話してはどうだろうか。
 何度でもいうが、米国本土防衛は日本の国土防衛と一切リンクしていない。米国は日本に火の粉を浴びせさせて、自分たちは安全圏で眺めていたいだけだ。それでも東シナ海のA2AD化が必要だと、あなたはお考えだろうか。


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