政治家の資質が低下している。

<東京都国立市議会の石塚陽一議長が、出生届に嫡出子か嫡出でない子(婚外子)かの区別を記載する規定に反対する女性が委員会で「長年婚姻届を出さずに子どもを育ててきたことを、同僚に『ひどい母親だ』と非難された」と訴えた際、「当然だよ」とやじを飛ばしていたことが21日、分かった。

 女性は東京都武蔵野市の田中須美子さん(68)で、取材に「根強い差別意識の表れで、あまりにもひどい」と主張。石塚氏は21日の本会議で「傷ついた心を、さらにやじで傷つけたのは痛恨の極みだ」と謝罪した。「一身上の都合」を理由に議長の辞職願を提出し、認められた>(以上「共同通信」より引用)

 地方議会とはいえ市議会議長の発言としては酷過ぎる。当の議長が本会議で謝罪して議長職を辞任したようだが、議員を辞職したわけではない。彼は誰を代表して市議会議員として議席に座り続けるのだろうか。
 そうした傍若無人な態度を売りにする政治家もかつてはいたし、現在もヤンヤの喝采を浴びている。指摘するまでもなく度々不適切なヤジを飛ばす安倍氏と公開の席で喧嘩もどきの言い合いを演じた橋下氏だ。彼らはそれを政治手法の一つとして駆使している節すらうかがえるが、政治家としての資質としては劣化しているといわざるを得ない。

 言葉は人類を他の動物と分ける大きな要素の一つだ。言葉により文化を手にし、文明を進化させてきた。しかし言葉は凶器として他者を傷つけることもある。そうしたことに思い至らない人は資質に問題があるといわざるを得ない。
 しかも国立市のケースは議場という公式の場で公式の陳述をしている人に向かって議員が発言すべき内容ではない。そうした愚かな人物がなぜ市議に当選できるのか、有権者各位の見識も問わなければならないだろう。詰まる所、民主主義とはすべて有権者の問題でしかない。

「バカバカしい」と言って棄権するのは是認することでしかないし、「それでも良い人だから」というのなら有権者も同類項ということだ。「良い人だ」というのは論を待たないだろう。「悪い人」は逮捕されて刑に服しているはずだし、そもそも立候補できないだろう。
 「良い人」の中身が問題なのだ。「どうでも良い人」では困るが「何でも言うことを聞いてくれる」というのも困りものではないだろうか。

 議員は議会で執行部に提案することもさることながら、本分は執行部をチェックし予算執行を厳しく監視することだ。それを勘違いして「俺は与党議員だから」と国会の議員内閣制と地方議会の大統領制を勘違いしている地方議員がいるのには驚く。
 議員は市民の与党であるべきだ。決して執行部と狎れ合ってはならない、という強い決意を持っていなければならない。だがそうした決意もなく、唯々諾々と執行部に全面賛成を繰り返すだけの愚かな地方議員がいかに多いことだろうか。国会議員もさることながら、まずは身近な地方議員の「人物」とその「資質」を議員職にふさわしいか、今一度考えてみてはどうだろうか。


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