南シナ海の米・中緊張を煽る連中は日本の防衛を論じているのか。

<中国が南シナ海に造成している人工島が、米中関係と東アジア外交の深刻な問題として浮上した。
中国は人工島に軍事基地を建設し、太平洋進出の飛び石にする戦略である。
これに対抗して米国と日本は、重要なエネルギー輸入経路であり、戦略的要衝の南シナ海を中国が掌握するがままに放っておくことはできないという立場である。

19日、共同通信は「米国は、中国が南シナ海の南沙諸島に建設中の人工島12海里(約22.2㎞・主権地域の島の領海認定範囲)内に、すぐに米軍艦艇を派遣するという方針を、東南アジアの関係国に伝達した」と報道した。
これに先立って習近平中国国家主席は18日、「人工島の海域に外国軍艦が進入することを容認しない」と人工島守護のための強力な意志を見せた。
米国が軍艦を派遣すると、両国間の軍事衝突の可能性も排除できない状況である>(ネット上の「ネトウヨ」情報)

 ネット上で東シナ海は日米の軍事力が強いため、中国は南シナ海の弱小国に軍事圧力を強めて岩礁に基地を築いて軍事的支配を既定化しようとしている、と「分析」している。しかし実際はそうではないらしい。
 東シナ海は水深が比較的浅いため、中国のチンドン屋のような騒々しい潜水艦が日本のPS1等によって行動を把握されるから、水深の深い南シナ海へ太平洋の出入り口を求めて基地化している、といわれている。

 しかしネトウヨは米軍と自衛隊の軍事力に恐れをなして東シナ海への圧力を弱めたというのだ。尖閣諸島を奪取するよりも、南シナ海の岩礁を埋め立てて基地にする方が容易だと判断したというのだ。
 中国がそうした判断したというのは正しい分析かも知れないが、それが日本の防衛とどのような関係があるというのだろうか。シーレーンで日本の貿易船が南シナ海を航行しなければ日本への外国からの輸入が途絶えるというのではない。つまり、南シナ海を中国海軍が支配したところで日本の国防となんら関係ない、ということだ。

「戦争法」により日本の自衛隊と米軍の絆が強まり、中国が東シナ海に進出しずらくなった、というネトウヨの分析は、しかし願望でしかない。実際には5000tクラスの中国軍艦が東シナ海の日本の領海近くへやって来ている。
 尖閣諸島に中国軍が迫れば、当然日本の自衛隊は島嶼防衛に駆け付けるのは当たり前だが、南シナ海の米・中軍事緊張関係に自衛隊海軍が行動を起こすことは考えられない。なぜなら日本の防衛と関係ないからだ。米国の防衛に関係するというのなら、なぜ岩礁を埋め立てた初期段階で安保理などで米国は問題としなかったのだろうか。

 米国と中国による太平洋二分化支配は習近平がオバマに持ち掛けた話だ。何ともふざけた話だが、しかし太平洋を二分割して支配するとはいかなる状態を指すのだろうか。
 まさか海に巨大な関所を設けて、通行するタンカーなどから通行料金を取りたてようというのではないだろう。幻想に過ぎない「海の支配」などといった言葉に酔うとは中共政府の要人たちは幼稚そのものだ。そうした「戦争ごっこ」に国費を浪費するほど、中国は裕福だったのだろうか。日本はさっさと米・中の「戦争ごっこ」遊びから手を引いて、地球の平和について利権獲得に忙しい「常任理事国」を除く多くの国々と話し合いを始めるべきだ。


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