中東から欧州へ押し寄せる難民は米軍の侵攻が元凶だ。

 欧州へ地中海を粗末なボートに大勢で乗って渡る難民が遭難する悲劇が後を絶たない。その悲劇を少しでもなくすべく、欧州が難民を受け入れる方向で協議しているが、そもそも難民が発せている中東の不安定化を招いたのは米国の軍事侵攻だ。
 湾岸戦争からイラク戦争、さらにはカダフィ大佐の排除と、米国は中東の政治状況を米国好みに変えようとした。実際に軍隊を派遣して変えたが、その結果が新たな軍事勢力が勃興して、内乱劇を演じている。

 そもそも中東のことは中東が決めることだ。米国の「民主主義」基準に合致しないからといって、勝手に他国に手を突っ込んで軍事力で独裁者たちを排除して、一体何が変わったというのだろうか。
 米国が軍事侵攻をして、以前より中東の人たちは幸福になったのだろうか。フセインはイラクで独裁体制を敷いていたが、国民同士が殺戮し合うことはなかった。それはカダフィ大佐でも同様だ。

 中東のことに米国が嘴を挟むのは石油利権が大きく関わっている。フセインが大量破壊兵器を開発している、という理由でイラクに侵攻したが、実際にイラクの何処にも大量破壊兵器はなかった。なぜフセインは「イラクに大量破壊兵器はない」と明言しになったのか。それはイランと対峙していたイラクにとって自明の理だ。戦争の相手国に筒抜けになると承知の上で軍事情報を明かすバカはいない。
 そうしたことは百も承知の上で、米国はフセインが「ない」と明言しないから「あるのだ」というロジックで攻め込んだ。それならなぜ「ある」と明言している北朝鮮に軍事侵攻しないのだろうか。米国のあからさままでのダブルスタンダードが存在していることに安倍自公政権は気付いていて、国民には素知らぬ顔を決め込んでいる。

 米国のポチになるのは危険だ。それは米国そのものが危険なのと同時に、米国が敵対している相手国が日本の敵になることも含めて、二重の意味で危険だ。
 日本は中東の石油に依存しているが、石油を軍事的戦略物資として支配しようとはしていない。中東に対する姿勢は米国とは根本的に異なる。日本は売買の相手国でしかないが、米国は支配すべき世界戦略物資たる石油を産出する資源大国だ。その米国のお先棒を担いで「後方支援」するのにリスクがないと言い切る安倍氏の詭弁は聞くに堪えない。

 欧州へ押し寄せる難民の中に、既にISLの兵士が五千人程度紛れ込んでいるといわれている。欧州でテロが今後頻発してもおかしくない状況に陥っている。その元凶も米国が作り、欧州諸国が「友軍」として味方した。日本もそうすべきだと主張する安倍自公政権は違憲法を制定する違憲内閣と同時に、日本国民の安全を脅かす反・国民政権でもある。
 その安倍自公政権の安倍首相が今日、自民党総裁選で無投票再選された。この国は狂気の米国の戦争へと自らを引きずり込んでいる。


このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。