宗教を騙る権力主義者の正体。

<創価大学の教員や学生、OBが今月11日に立ち上げた安保法案に反対する署名サイト「安全保障関連法案に反対する創価大学・創価女子短期大学関係者 有志の会」。反対署名はみるみる増えて、18日までに1300人が集まった。瞬く間にこれだけの署名を集めた行動力、団結力は「さすが」だが、一方でサイトの発起人に対する嫌がらせが始まっている>(以上「日刊ゲンダイ」より引用)

 指摘するまでもなく日本国憲法には基本的人権が明確に記され、思想信条の自由や表現の自由が定められている。創価学会は東京都知事が認可した「宗教法人」であって、各種法律は勿論のこと日本国憲法を遵守する義務を負っている。
 しかし引用した記事にある通り、「戦争法案」に反対する学会員に対して陰湿な「仏敵」攻撃があるというから驚きだ。憲法によって認められた宗教団体に所属する人たちが自由意思に基づいて意思表明をした場合、その宗教団体の仲間から「仏敵」として攻撃されるとはいかなる事態なのだろうか。

 そもそも「仏敵」とは何だろうか。仏教思想に反する、という意味だろうか。「仏教」の「敵」だから攻撃して良いということなのだろうが、仏陀は仏教の教えに敵対する者にも等しく慈悲を掛けるべきであると教えている。「仏敵」を排除して人格攻撃をせよ、と教えてはいない。
 そもそも日本国憲法下において存在を認められている宗教団体が憲法に規定する基本的人権を蔑にして良いわけがない。違憲の濃厚な「戦争法案」に対して反対の意思表明する「自由」は日本国民なら等しく認められている。それを「仏敵」という意味不明な言辞で攻撃するのは権力主義の亡者に他ならない。

 宗教の怖いところは「思考停止」を強制することにある。信じることが信仰だとして、自らの常識で判断してはならないというのだ。社会科学の成果をすべて否定する「思考停止」は盲信を生む元凶だが、権力主義者たちにとってこれほど好都合なことはない。
 宗教幹部が「戦争法案」賛成だ、と主張すれば信者が本人の自由意思とは関係なく、一斉に賛成するというのでは民主主義に反する。そうした形態の最たるものが現在中東で展開されている各宗派による「宗教戦争」ではないだろうか。

 憲法の上に何であれ「法」を置いてはならない。すべての法は憲法の下に存在する。日本の首相も憲法に規定された存在だ。その首相が勝手に「解釈改憲」して憲法に反する「戦争法案」を制定しようとしている。これほど日本を危険に導くことがあるだろうか。
 安倍自公政権は何処から見ても米国に日本を売り渡す売国奴だ。日本が確固たる独立国であるなら、自らの独立をより確かにするためにこそ政府は努力すべきだ。世界の何処でも米国の指揮下に入って戦争することを可能にするのが日本の独立度を高めることではない。日本の安全のため、というのなら危険を除去する努力をすべきだ。安倍自公政権は彼らが「敵国」とみなしている隣国と対話できるチャンネルの構築に水面下であれ努力して来ただろうか。したたかな外交とは何かを日本国民は考える必要がある。


このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。