余りに枝葉末節にして幼稚な民主党の選挙戦略。

<民主党は20日、全国幹事長会議を党本部で開き、来年夏の参院選などへ向け、女性候補の擁立強化に乗り出す方針を決めた。党本部と都道府県連の連携により支持基盤を拡大し、党勢回復を目指すことも確認した。

 民主党は、国政選挙に一定の割合で女性候補を擁立する「クオータ制」の導入を検討している。女性政治家を育成するため、女性向けのセミナーを全国11カ所で年内に行う。政策の講義のほか、選挙運動の手法を学ぶための講座も開く予定だ。

 地方での支持基盤拡大では、都道府県連がそれぞれの実情に応じた組織再生案をつくり、党本部は内容に応じて財政支援する>(以上「ロイター」引用)

 積極的な女性の登用は男女格差是正に役立つと思うが、候補者擁立にクオーター制の導入は如何なものだろうか。民主党が何を目論んでそうした方針を決めたのか真意を測りかねる。
 女性を積極的に擁立しさえすれば国民の支持を得られて党勢回復が見込めるというのなら、余りに国民を軽視していないだろうか。なぜ候補選定過程で「性別」を判断自由にしない、という程度に止めないのだろうか。女性であれば国民の支持を得られる、というのなら、まず岡田代表を女性に変えてみればどうだろうか。かつての社会党やその後の社民党は女性党首を立てたが、党勢衰退を止めることは出来なかった。女性でありさえすれば良い、というのは逆の意味で性による差別ではないだろうか。

 しかし、そのような枝葉末節に拘る暇があれば、なぜ党勢衰退に陥っているのか、という根本的な党是の見直しをなぜやらないのだろうか。民主党が官・野田氏と二代続いた代表時代に、政権獲得時に掲げた「国民の生活が第一」という看板をかなぐり捨てたことに主因があることを、まず総括すべきだ。
 自民党は菅・野田時代に政権獲得時の2009マニフェストを掲げた民主党とは全く異質な「第二自民党」に変貌してしまった。TPP参加だとか消費増税10%だとか、自民党の政策そのものを横取りして、自民党と同様の長期政権を手に入れようと浅知恵を働かせた。何という愚かなことをしたのだろうか。自民党と民主党とでは支持層が異なる、という選挙戦略を無視した愚挙を犯したという反省なくして党勢衰退から脱却することは不可能だ。

 民主党が真摯に党勢回復を願うのなら、心の底から反省して官・野田氏とその仲間たちを処分し、小沢一郎氏とその仲間たちを三顧の礼を以て迎え入れるべきだ。かつての民主党支持層も民主党が正気を取り戻して、かつての民主党に立ち戻るのをいつかいつかと待っている。
 自公「戦争法案」政権と対峙する政権担当能力のある野党を形成するには小沢氏を中核に据えた民主党の復活に賭けるしかない。政治的な見通しの悪さから目を患った岡田氏は党代表のみならず、民主党から退くべきだ。なぜなら岡田氏は「推定無罪」の原則も失念したかのように、検察とマスメディアが騒ぎ立てた小沢失脚プロパガンダに悪乗りして座敷牢に閉じ込めた張本人だ。政治家としての資質がないばかりか、性悪な人間性までも正体を国民の前に晒してしまった。岡田氏は潔くバッジを外して故郷へ帰るべきだ。

 この国の正気を取り戻すための残り時間は少ない。安倍自公政権は自衛隊と国民に熨斗をつけて「戦争法案」の成立により米国に進呈しようとしている。その策動を止めるには野党が一丸となって国民の支持を取り戻し、巨大与党連合の自公国会議員の一人一人に選挙区から揺さぶりをかけるしかない。
 安倍自公政権の傘の下に委縮している自公国会議員なぞは選挙区から潰せば良い。いかに数を誇っていても選挙では選挙区でたった一人で有権者に向かうしかないのだ。その限りでは野党候補も平等だ、だから選挙区から揺さぶれば巨大与党連合も簡単にヒビが入る。安倍自公政権も自公国会議員一人一人に選挙区から厳しい批判が届けば動揺が走る。そうした戦略を練り上げて指揮できるのは小沢一郎氏を措いて他になく、全国組織を曲がりなりにも持っている野党は民主党(共産党は論外)以外にない。だから、民主党が小沢一郎氏を迎え入れるのは野党が勢いを取り戻す必須条件だ。そのためには民主党がかつての民主党に立ち返らなければならない。再度、野党再編の論をここに掲げるのも安倍自公政権がこの国を「戦争」という地獄の釜に落とそうとしているからだ。岡田氏よ、民主党が政権を獲得した当時の感激を再び民主党に取り戻したくないか。そのためには小沢一郎氏に弓引いた仲間とともに民主党から去って下さい。


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