米国に「安全保障法制」の整備で説明に行くとは。

 安倍自公政権が集団的自衛権の拡大を強行しているのは誰のためなのか、という根本命題を自公政権に問わなければならない。改正法制が国会に提出される前に、与党の安全保障法制の拡大改正を取りまとめた高村副総裁が米国へ行きカーター国務長男に説明しているという。
 日米同盟は日本の安全保障のためだが、それが双務条約になるのなら米国には日本国内の米軍をすべて撤退して頂こうではないか。片務的ということから日本がその穴埋めに日本国内の基地を米軍に使用させているのだというのが日本政府の説明だったではないか。

 なし崩しに物事を進めるのは反対だ。日本の国家と国民のために必要だということから米軍の国内基地使用と駐留を国民は是認してきた。しかし双務的に両国軍が補完しあい防衛し合うというのなら、日本国内の基地だけを米国に提供する必然性は何処にあるというのだろうか。
 すると自虐的右翼は「フィリピンを見てみろ、米軍が撤退するや南シナ海に中国が進出して来たではないか」と訳の解らない攻撃をするだろうが、日本の場合は米軍が国内にこれほど大量に急流していても中国は東シナ海に進出して来たではないか。決して沖縄の米軍が撤退したから尖閣諸島に中国がチョッカイを掛けてきたわけではない。

 米国と中国とは秘かに机の下で握手をしているのではないかと思われる。面と向き合えば口論するが、見えないところでは手を握り合って、世界の利権を分かち合っているのではないかと疑わざるを得ない。
 中国が提唱するアジア投資開発銀行AIIB構想に英国をはじめとする欧州諸国が参加表明したのが何よりの証拠ではないだろうか。ここまで躊躇していた韓国まで参加を表明したのも米国の承認が取れたからではないだろうか。しかし中国は日米が主導するアジア開発銀行の最大利借り手で、実に資金の1/4以上も借り入れたまま競合するとみられるAIIBを創設するとはどこまで厚顔無恥な国だろうか。

 だが、中国国内は悲惨な状況になりつつある。中国内で大手の不動産企業がデフォルトに陥り、シャドーバンクに影響が波及するのは明らかで、国内政情不安が一気に拡大するとみられている。都市銀行は中国中央銀行が「元」を大増刷して支えるだろうが、それは悪性インフレをもたらすだろう。
 現在ですら中国国内で流通する紙幣の1/3は偽札だといわれ、銀行のATMからも偽札が出るという。国民は偽札だと判っても当局に届け出れば紙幣の額面金額だけ損をするから偽だと判っていても使うという。紙幣がいかなるものかも国民は知ったことではない、自分の利益さえ侵害されなければ問題ないということだという。そんな国家が国家として大きな顔をしてAIIBを設立するとは噴飯ものだ。

 むしろAIIBが最初に投資開発する国は中国ではないかといわれている。中国はAIIBの半数以下しか拠出しないと明言しているから、自己資金の倍以上の投資資金を手にすることが出来るわけだ、しかも偽札ではないドル建てで。
 参加表明した欧州諸国がそうした流れを読んでいないわけがない。彼らは第二のアヘン戦争を金融面で中国側の落ち度で始めようとしているのだろう。中共政府は瓦解しても、国連の常任理事国を維持しようとするから、何らかの次代の政権が樹立され、欧州諸国はAIIBの拠出証文を新しい中国製にに突き付けて勘定を清算するように迫るだろう。次代の政権は恐らく人民解放軍の軍閥の連合体になると思われる。

 米国はアラブで徹底的に嫌われている。イラク政府に協力してイスラム国を空爆してもイラク政府のシーア派たちから毛嫌いされているという。もはや米国にアラブをハンドリングする影響力はないようだ。そこで日本の自衛隊に代役を頼む、というのでは困る。日本の青年をアラブでの戦闘で死なさせてはならない。
 日本はアラブとむしろ友好的な歴史を積み重ねてきた。それを壊してまで米国の世界覇権に付き合う必要はない。日本の防衛には必要かもしれないが、米国の世界戦略に自衛隊を活用させてはならない。高村自民党副総裁は何を告げに米国へ飛んだのだろうか。節操のない右翼政治家には困ったものだ。


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