戦勝70周年を誇る「中国」とは何だ。

 中共政府が政権を樹立したのは1948年だ。決して1945年ではない。よって中共政府の「中国」が戦勝70周年だと宣言することがそもそも間違っている。
 そして中共政府が政権を樹立したのは内乱で国民党政府を撃破したからだ。決して日本軍を破って中共政権を樹立したのではない。巧妙な嘘を歴史に散りばめて日本を貶め、反日政策により国内を引き締めようとするのは韓国政府に酷似している。

 しかし中共政府は「戦勝70周年」などと勇ましいスローガンを唱和している場合ではないだろう。ついに「保八」政策を放棄して、7%の成長率を掲げる事態になってしまった。中国経済の停滞感は深刻で、「保八」の段階で国民所得が増加し、格差は是正されると説明していた中共政府は、そうした説明を今回の全人代では一切触れなかった。
 中国の経済は極端な「投資」依存型で、GDPの6割前後を投資が占めている。個人消費がインフレにより急激に落ち込んでいるため、全人代で李克強首相は7%成長を維持するために「投資を増大する」と息巻いていた。しかし既に全国に「鬼城」と呼ばれるゴーストタウンが乱立する状態の中で、一体何に投資するというのだろうか。

 李首相は「社会インフラ」に投資する、と説明していたが、社会インフラという長期的展望に立つ設備投資に中国社会が耐えられるだろうか。短期的な理を追求する国民性に、社会インフラ投資を増強して民心が掌握できるだろうか。
 さらに日本の二倍程度になったといわれるGDPの6割前後を補う投資とは一体いかほどの規模になるというのだろうか。既に中国政府は日本円換算で2500兆円も国債を発行しているといわれている。その他に地方政府が総計で1000兆円前後の「地方債」を出しているといわれている。地方債は法律で発行が禁じられているため統計には一切登場しない恐ろして隠れ借金だ。

 なぜ中国は近隣諸国と友好関係をはかって、経済協力しようとしないのだろうか。「太陽と北風」という童話がある。北風は力で旅人のコートを脱がそうとするが叶わず、太陽は暖かい日差しで旅人のコートを脱がすことに成功する、という話だ。
 強硬姿勢は軋轢を生むだけだ。中共政府幹部たちは腐敗撲滅に励んでいるようだが、自分たちこそが腐敗そのものだということに気付いているのだろうか。なぜ民主選挙を実施しようとしないのだろうか。

 中共政府の中国は困難に直面している。しかしそれを招いたのは紛れもなく中共政府だ。自らが蒔いた種を刈り取れるのか、中共政府は本当の力量が試される時期に差し掛かっている。


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