世界的な感染症疾病対策を立てられないのなら国連やWHOの看板を下ろせ。

 米国内でエボラ出血熱が人から人への感染を広げている。象牙海岸諸国で封じ込めるべきだったが、エボラ出血熱ウィルスは易々と防疫体制を突破したようだ。
 象牙海岸からウィルス感染が拡大したのは米国だけなのかは疑わしい。大量の中国人もアフリカへ進出している。彼らがエボラ出血熱ウィルスを持ったまま帰国していないとも限らない。その場合は公衆衛生の普及やエボラ出血年への関心度から米国のケースより始末の悪いことになりそうだ。

 なぜWHOは封じ込めに失敗したのだろうか。その前に、封じ込める態勢がWHOにあったのかが疑わしい。テレビ画面に映った国境なき医師団がエボラ出血熱ウィルスと戦っている最前線の施設や装備が、野戦病院以下のテント張りの感染症病棟だと知った落胆は計り知れないものがあった。
 21世紀にもなって、国連は一体何をやっているのだろうか。安保理は常任理事国の利害調整機関に堕しているし、他の機関も大した働きをしているわけではない。そのくせ国連の運営費たる莫大な拠出金は一体どこへ消費されているのか、教えて頂きたいものだ。

 これほど能無しの国連なら、日本が中心となって国際機関を創設した方が早いのではないだろうか。感染症対策にトレーラーハウスを改造した病棟や医療従事者の生活棟を何車両か造って、感染症発生時に直ちに現地へ移動して設置できるような態勢を構築しておくべきだ。
 エボラ出血熱ウィルスのような接触感染ですら防疫できなかったというのは深刻だ。新型インフルや未知のウィルスなどの空気感染ウィルスが発症した場合、どのように対処するつもりだろうか。隔離病棟が直ちに構築できる態勢を常に取っておく国際機関が必要なのは論を俟たない。

 国際機関が論議し遂行すべきは目の前にある人類の危機だ。国家同士の、それも投機家たちの利害調節機関たる安保理は無駄なばかりか不必要だ。勝手に五ヵ国だけでやりあえば良い。
 世界は1%の権力者や彼らを操る大金持ちのためにあるのではない。99%の名もなき人類のためにこそある。国連が1%の連中の玩具になっているのなら、日本は99%の人類のために世界的な機関の創設を国際社会に訴えるべきだ。


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