No title

 日本を訪問しているオランダのアレクサンダー国王が皇居・宮殿で29日夜、天皇、皇后両陛下の開催した宮中晩餐(ばんさん)会に列席された。フランス料理を楽しみながら懇談されたが続けて<国王は大戦中に日本軍がオランダ植民地のインドネシアに侵攻し、自国の兵士らが抑留された過去に言及。「わが国の民間人や兵士が体験したことを忘れることはできません。 戦争の傷跡はいまなお多くの人々の人生に影を落とし、犠牲者の悲しみは今も続いています」と訴えた>(以上<>内『産経新聞』引用)というのだ。

 なんという非常識な国王だろうか。歴史に関して公式訪問の場で触れるとは非常識も甚だしい。韓国大統領が非常識さを発揮して捏造の「従軍慰安婦」告げ口外交を展開している「悪い病」が伝染でもしたのだろうか。
 オランダがインドネシアに攻め込んだ日本軍に徹底的に撃破されたのが未だにトラウマとなって許し難いのは「有色人種」と戦って敗れた最初の敗北だったからだ。まさしく日本軍と戦った欧米諸国にとって歴史と記憶から消したい悪夢だろう。なにしろ数百年に及ぶ植民地政策により、欧米のうち特に欧州諸国は収奪した富により国土を整備し華麗な建築物を各地に建てて文化的な街並みを整備できたからだ。その打ち出の小槌の植民地を失う切っ掛けとなった日本軍による侵攻は悪夢そのものだろう。

 植民地政策は朝鮮半島で日本が35年間行った『併合』などとはまったく比較にならない。スペインは植民地の女を好き放題に強姦してハーフの子供を産ませて男子は現地兵に仕立て上げた。英国は出来の良い現地人の男児の両手首を切り落として、決して英国に反抗できないようにした。
 当然のように植民地の社会インフラ整備などはプランテーション経営に必要な道路や鉄道などの整備以外はまるで放置されたままだった。現地人のための医療施設や教育施設の建設など数百年に及ぶ植民地政策の間、何もなされなかった。だから未だにアフリカやアジアで医療後進地や学校が未整備の地域が存在している。

 翻って日本が併合した台湾や朝鮮半島はどうだろうか。各種インフラ整備はいうに及ばず、現地住民のための医療施設や学校施設なども都市部だけでなく全土に及んだ。
 しかもオランダはインドネシアの独立に際して道路や鉄道整備を行った「勘定書き」をインドネシア政府に「支払え」と突きつけた。それに対して誇り高いインドネシアの国民は「国土発展にオランダの手を借りたといわれないために」勘定書きを支払っている。支払っても支払っても蒸し返して請求する韓国との違いの大きさに卒倒しそうになるではないか。

 オランダが日本軍を批判するなら、オランダ国王はインドネシアに対して数百年に及ぶ搾取の歴史を謝罪しなければならない。そして天文学的な金額になる賠償金を支払わなければならない。
 このブログの最初でオランダの国王を「非常識だ」と罵倒したが、それは間違いだ。歴史をいつまでも現代に持ち出すのが非常識だというだけで、それは国王の迎合主義のなせる技なのか、それとも無知のなせる技なのか、少なくとも彼の人格とは関係ないと思いたい。ただ欧米諸国が日本の戦争を批判するなら、それによりそれらの地域の独立が促されたのは人類にとって良かった、と反論すべきだ。17世紀以降の欧米諸国がいかに非人道的な侵略国家の群れだったか、我々は決して忘れてはならない。ただ、そのことを国際関係の場に持ち出す「非常識」な言辞だけはしないような見識を持ち合わせたい。


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