再び、国連の何たるかを問う。

<国連は世界的な広がりを見せているエボラウィルスについて、 アンソニー・バリー国連特別代表は「努力が十分ではなかった」と安保理理事会で認めました。
「エボラは我々より有利なスタート地点にいる。」
「我々より早く動き、、我々より遥か先にいる。エボラはレースに勝っている状態だ。」
流行拡大を抑えるためには、少なくとも感染死亡者の70%が他の人に汚染することなく埋葬する必要があるとのこと。
「この目標を達成できれば、我々は流行拡大を回避できる。」
「これは10月1日から60日間の勝負だ。」
「そしてこれらに失敗した場合、私たちは完全に敗北する。 >

 国連とは一体何なのだろうか。世界の200ヶ国近い国々が加盟して人類の問題と全方位的に取り組み、叡智を集めて解決する機関なのかと思ったら大間違いだ。
 第二次世界大戦の戦勝国と自認する、第二次世界大戦当時に存在してもいなかった中国や、ロシアのように旧ソ連の統治地域の大部分を引き継ぐというだけで大きな顔をして常任理事国に居座っている。それらの国が核クラブを形成して、世界の利権を分け合い貪り合っている「利害調節機関」に堕しているだけだ。

 その格好の例が「エボラ出血熱」への対処だ。WHOという国連の機関が正常に機能していれば西アフリカの象牙海岸諸国の範囲で防疫を徹底して抑え込むことが出来たはずだ。しかし、現実はそうはならなかった。
 なぜなのか。ボランティアにより構成される国境なき医師団たちが必死になってエボラ出血熱患者を治療している現場は気密性はもとより、感染予防遮蔽も何もない野戦病院さながらのテントでしかなかった。もちろん医療従事者の生活棟も推して知るべしだろう。

 国連機関はボランティアではない。日本も世界で米国に次ぐ巨額な分担金を支払っている。それらの予算は一体どこへ消費されてしまっているのだろうか。
 新型感染症による世界的なパンデミックの危険性は既に十年以上も前から警告されていた。それにも拘らず、国連は世界の主要大国に協力を要請して、イザッという時にはトレーラーハウスを改造した気密性・隔離性のある病室や医療従事者の生活空間や食事の調達棟や風呂や屎尿・排便処理棟などを用意して、直ちに空輸や陸送できる体制を整えておくべきだった。

 そうした予算が従前の各国の分担金で賄えないというのなら、新予算を計上して各国の理解を得るべきだった。
 国連は一体何のためにある機関なのだろうか。特別代表と称する人が「われわれはエボラウィルスとの戦争を抜かっていた」と述懐して頂いても何も始まらない。そうした事態に到らないように事前の準備を十分にしておくべきが国連の役割ではないのか。
 安倍氏は常任理事国入りに熱を上げているようだが、こんな屁のような機関の幹部になりたがるとは滑稽でしかない。事務総長は一体どこの誰で、彼はそうしたことに関して何を考えていたのか、お伺いしたいものだ。

 冗談や冷やかしで書いているのではない。医療未開地域の人たちの疾病を救えないまでも、人類の生存を脅かしかねない空気感染の新型ウィルスがいつ出現するか解らない現実に直面していることを忘れてはならない。
 似非・戦勝国まで混じって世界の利権談合をやっているとしか思えない国連の働きに、そうしたスペイン風邪のような人類の多くの命を奪いかねない新型インフルなどに対処すべき術も智慧もないのなら、国連機関などと自称して大きな顔をするよりも、世界の主要諸国に対応を依頼してそれぞれの地域で移動可能な病棟などの準備をお願いする方がよほど現実的だ。国連とは何なのか、みんなで考えようではないか。


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