いかなる大義名分も失わせしめる「イスラム国」の虐殺行為。

 これまでもフランス人やイギリス人やアメリカ人を捕縛して殺害してきた「イスラム国」にいかなる大義も存在しないが、今度はイラク人の女性弁護士を拷問の上で公開処刑したという。これで「イスラム国」はいかなる名文すら失った、単なる虐殺集団に成り下がった。
<国連イラク支援団(UNAMI)は25日、イラクの弁護士で人権活動家として知られる女性が、イラク北部の都市モスルでイスラム過激派組織「イスラム国」により公開処刑されたと発表した。
 同支援団などによると、処刑されたのはサミーラ・ヌアイミさん。イスラム国による宗教施設の破壊などをフェイスブックで批判したところ、今月17日に自宅でイスラム国に拘束され、連れ去られた。「背教」の罪で有罪となり、5日間の拷問を受けた末に殺害されたという>(以上「UNAMIの発表」引用)

 戦争は外交の最終手段として国際的に認められている。しかし虐殺集団はいかなる大義も名分もない夜盗の群となんら変わらない。民主的な手続きも経ずして「イスラム国」を名乗ることにイスラム教から抗議の声が上がっている。彼らは「国」でもなければ「イスラム教」を代表しているわけでもない。
 そもそも宗教には思考停止と絶対服従を強いる側面がある。それでも世界的な宗教が数百年から千年以上も教団として活動し続けられているのは一定の社会的規範を備え、他者への思いやりがあるからだ。それを失ってしまえば単なる狂気の集団に堕すだけだ。

 これまで「イスラム国」が欧米諸国のジャーナリストなどを殺害しても、このブログが沈黙を続けてきたのは「イスラム国」の大義とは何かを知ろうと努めていたからだ。ジャーナリストは時としてプロパガンダの先兵であるから、どのような活動を「イスラム国」が行っているのかを知るためにニュースを注目してきた。
 しかし女性弁護士を拷問の上公開処刑するに到って、彼らには「国」を名乗るほどの統治理念も何もないと思うに到った。「イスラム国」は欧米諸国の空爆を受けて地上から抹殺されてしかるべきだ。「国」と名乗るのなら国際法に基づいた捕虜の扱いや捕縛した人たちの人権に関しての取り決めに従うべきだ。それが出来ないようでは悪逆非道な破落戸集団に過ぎない。世界人類の敵でしかない。


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