国連は世界保健機構にもっと予算と権限を与えよ。

 エボラ熱がなかなか治まりそうもないようだ。<WHOのケイジ・フクダ事務局長補は同日、リベリアの首都モンロビアで記者会見し、「(収束には)6~9か月かかる」との見通しを示した。
 WHOによると、エボラ出血熱の死者は20日時点で1427人で、疑い例も含めた感染者は2615人。そのうち、約2000人はリベリアとシエラレオネに集中しており、まだ当局が把握していない感染者も多数いるとみられる。しかし、両国では医師が不足している上、二次感染により閉鎖する医療施設が後を絶たないという>(以上『ロイター』引用)

 エボラ熱ではないかと疑われる疑似感染は中国でも発生しているといわれている。それはそれで中国当局が適切に対応しているだろうが、何が何でもエボラ熱患者をかつての象牙海岸諸国から拡散させないようにしなければならない。
 エボラ熱に対する特効薬がない現状では厳重なエボラ熱汚染地域封鎖と患者の隔離を徹底すること以外に適切な対処法はない。現地住民のエボラ熱への無知から患者を隔離病棟から取り戻す動きがあり、一時患者が隔離病棟から出ていたが、現在はすべての患者が病棟に戻ったようだ。しかし出歩いていた間、患者が接触した人たちにエボラ熱が感染した疑いは拭えない。

 エボラ熱は感染者の高い死亡率から恐れられているが、接触感染のため適切な対応をすればそれほど怖い病気ではない。しかし適切な対処が出来なければいつまでも蔓延して人を死に追いやる厄介なウィルス感染病だ。
 後進国に対しては世界保健機構WHOが医師の派遣を始め、薬剤や機材などを支援するしかないが、ニュースで見る限りではWHOが現地に派遣している措置にどれほどの予算を投じているのか首を捻らざるを得ない。隔離病棟とは名ばかりの地面剥き出しの布張りのテントの中で医療スタッフが働いている状況ではエボラ熱を抑え込むのは容易なことではないと思われる。

 なぜトレーラーハウスなどを隔離病棟や医療スタッフの居住棟として整備した施設を現地へ運び込むような態勢を造ることが出来ないのだろうか。国連の予算はどのように使われているのか、と疑問を持たざるを得ない。一体いつまで野戦病院以下の態勢で「国境なき医師団」の善意に縋ったWHOであり続けるのだろうか。
 世界規模で感染症に対応できる機関としてWHOは存在するのか、それとも炭鉱粉塵爆発のカナリアの役目をするだけの機関なのか、位置づけを明らかにすべきだ。少なくとも世界的な流行を抑え込む唯一の国際機関ならそれ相応の対応ができる施設と人員を措置できる予算を持つべきだ。

 世界平和に役立たずの「国連安保理」などは廃止して、世界平和の議論は国連の全体会議に移して、予算と人員を奪ってでもWHOを充足すべきだ。そうした動きもせず、国連が「戦勝国による利害調整仲良しクラブ」であり続けるのなら日本はさっさと脱退して、新しい世界諸国連合機関を構築すべきだ。
 日本が国連にこれまで幾ら分担金を支払ってきたというのだろうか。その結果として世界平和が保たれていのならいくらか評価すべきだが、「安保理常任理事国」が絡んだ殺し合いが途絶えた時期はなかったし、これからも延々と「安保理常任理事国」が絡んだ殺し合いが続くのなら、常任理事国としてそれらの諸国に大きな顔をさせている意味があるだろうか。いい加減「王様は裸だ」と常任理事国5ヶ国以外の国々は声を上げるべきだ。そして世界人類のための機関を構築すべきだ。

 それが嫌なら国連はWHOのあり方を真摯に考えるべきだ。そうしたなれば空気感染ウィルスによる感染症が蔓延した際にパンデミックに到る前に抑え込むことは出来ないだろう。役立たずの組織なら役立つ組織に改編するのが然るべき立場にある人たちの責務だ。それが出来ないならさっさと退任して、有能な人に立場を譲るべきだ。


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