民主党はまだ自民党になりたいのか。

 なれもしなかった自民党に、民主党はまだなりたいのだろうか。生活の党が民主党に党首会談を呼びかけたのを保留にしたという。
<民主党の大畠章宏幹事長は4日、生活の党の鈴木克昌幹事長、社民党の又市征治幹事長とそれぞれ国会内で会談し、来春の統一地方選や次期衆院選で与党に対抗するため、候補者調整を進める方針を確認した。大畠氏は両党に党首会談の開催も呼びかけた。
 会談では、集団的自衛権をめぐる国会審議を充実させるため、与党が9月29日召集で調整している秋の臨時国会を早期に開催すべきだとの認識でも一致した。
 ただ、党首会談の実現についてはハードルが高そうだ。小沢一郎代表率いる生活は民主党政権時代の平成24年7月、消費税増税方針に反対して離党した勢力が中核。民主党内では、小沢氏らの離党が政権転落の引き金になったと見る向きが多く、根強い反発がある>(以上『産経新聞』引用)

 流石は産経新聞だけあって、最後の文節にみられる民主党が政権から転落した契機を小沢氏の離党にあるとしている。それは産経新聞が試みている国民世論の誘導であって、本質的な原因はあらゆる政策で民主党が自民党化したことにある。
 たとえば鳩山氏が掲げた『最低でも県外』とした辺野古沖移設反対表明は今でも正しかったと思っているし、菅氏が突如として発狂したかのように『消費税10%』を喚きだして参議院選を大敗に導いたり、野田氏が馬鹿げた「税と社会保障の一体改革」などという言葉遊びだけで安倍氏に衆議院解散を挑んで大敗したことを冷静に検証すれば民主党がなぜ国民の信を失ったかは明らかだ。

 菅氏と野田氏が民主党の首相として主張した政策と、自民党の安倍氏が主張している政策とどれほど違いがあるというのだろうか。財務省に簡単に洗脳された愚かな民主党の二代に渡る首相により、民主党はその政権基盤を勝手に壊してしまったというべきだ。
 だから真正の民主党は小沢氏の『生活の党』にこそ継承されているというべきだ。むしろ民主党が小沢氏に三顧の礼を以て復党を乞い、小沢氏に民主党党首として再び『国民の生活が第一』の政策構築を行うべきだ。そうしない限り、民主党は消滅の坂道を転げ落ちるだけだ。

 安倍氏はこの国の基本原則たる立憲主義までもかなぐり捨てて、祖父の亡霊に命じられているかのごとく振る舞っている。米国に『戦犯』とされパージを受け、散々脅されたためか、岸氏は在任中、米国に忠実な隷米政治を展開した。安倍氏も中途半端な『解釈改憲』で米軍の先兵として自衛隊を使おうとする米国におもねている。
 真の独立を目指すなら、なぜ最低でも首都圏の米軍基地撤廃を持ち出さないのだろうか。極東の脅威と立ち向かうのが駐留米軍の役目なら北海道と日本海側と沖縄に米軍基地が一つずつあれば良い。日本の国土と国民は原則として自衛隊が防衛すべきだ。もちろん首都圏に展開するのも自衛隊であるべきで、日本の存立を危うくするテロや武装集団などに対処するのは警察や自衛隊であるべきだ。決して外国軍を恃んではならない。それは国家の存立にかかわる。

 そうした真剣な議論もなく、適当な個別的なレアケースを掲げて国民に説明したとドヤ顔をする安倍氏の醜さに民主党の議員諸氏は気付いていないのだろうか。
 集団的自衛権の議論はまだ早い、閣議決定で勝手に『解釈改憲』してしまったことを問題にすべきだ。戦争放棄を明記した日本国憲法と「閣議決定した」安倍氏の『解釈改憲』とは似ても似つかないものであることは「今でしょ」の元予備校講師の現代文解釈を待つまでもない。普通に読めば誰でも「違う」と思うはずだ。集団的自衛権容認の『解釈改憲』は日本国憲法で許される範囲だ、とうそぶいている高村氏などはもう一度「今でしょ」の元予備校講師に教えを乞うべきだ。

 小沢氏という強靭な背骨を失った民主党は鵺のような妖怪に成り果てた。民主党から出ていくべきだったのは小沢氏ではなく、自民党になりたかった連中だ。今からでも遅くない、民主党執行部は自民党になろうとして2009マニフェストを反故にして政策変更をした連中と袂を分かって党から追い出すべきだ。そうした大手術なくして民主党のみならず、自民党から政権を奪える国民の信に足る野党再編は永遠にできないだろう。


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