福一原発の多核種除去設備(ALPS)がまたしても停止とは。

 この国は本気で福一放射能漏れ事故に対処しようとしているのかと疑いたくなる。またしても多核種除去設備(ALPS)の三系統ともすべて停止しているという。その際のニュース画を見て驚いたのは多核種除去設備(ALPS)が納まっている建屋内が雑然としていたことだ。
 放射能汚染水処理に何年かかると想定して多核種除去設備(ALPS)を設置しているのだろうか。剥き出しの各種配管や円筒形濾過装置などを見ると、そこで働く者が浴びる放射線量を少しでも軽減しようとする意志があるのか疑わざるを得ない。

 すべてがおざなりに過ぎる、と思うのは私だけだろうか。安倍首相は完全にコントロールしていると五輪東京招致の国際会議の席上で胸を張ったが、その実態がこの程度だと、安倍氏は承知しているのだろうか。このお寒い限りの装置と、すでに錆の浮いている貯水タンクで対処している放射能汚染水はいまだに増え続けている。
 全然コントロールしているという段階ではない。一時的な遮蔽壁としか思えない凍土方式は一体いつになったら液体窒素で浸透地下水を凍らせる予定なのだろうか。なぜ日本の優秀なトンネル掘削技術を使って、数多くの斜坑トンネルを福一原発の地下水上流に掘削して、そこに大量の生コンを流し込んで固めて遮蔽壁とする工法なども検討しなかったのだろうか。

 地下水の遮蔽は福一原発の溶解した核燃料をすべて取り出し、壊れた炉心を撤去するまで持続しなければならない。いや、あるいは放射能汚染された土を除染できないとすれば永遠に遮蔽し続けなければならないのではないだろうか。
 それなら一時的な凍土方式がいかに不適切な工法か、素人目にも明らかではないだろうか。しかも総電源喪失により凍土が解凍されないとも限らない。恐ろしく高価にして危険な工法といわざるを得ない。凍土方式を選択した関係諸氏はそうした疑問に公開で回答すべきだろう。

 さて、停止している多核種除去設備(ALPS)は本来なら四月から本格運転するはずだったという。しょっちゅう止まっている多核種除去設備(ALPS)しか放射能汚染物質除去装置として頼るモノがないとしたら不安はいつまでも付いて回ることになる。
 東電と経産省と原子力ムラに棲みついている人たちの責任を徹底的に問わなければならない。そして完全にコントロールしていると世界へ向かって大嘘を付いた安倍氏も同罪だ。彼の罪をも国民は問うべきだ。


このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。