日本は世界へ向けて「脱原発」の模範を示すべきだ。

 20世紀に人類が手にした核分裂という新エネルギーは悪魔のエネルギーだった。それは人類を大量虐殺する兵器になると同時に、地球全体を汚染してすべての生命を奪いかねないものだった。
 実際に大虐殺の兵器に開発された新エネルギーにより、日本国民30余万人が一瞬にして虐殺され、多くの人たちが放射能被曝による原爆症で苦しみ死んでいった。今も体内被曝などで苦しんでいる人たちはいる。

 そうした経験を持つ日本国民が福一原発放射能汚染事故を目の当たりにして「脱原発」を叫ばないとしたら、それは精神疾患による集団記憶喪失か意図した記憶喪失、もしくは想像力の喪失というしかない。
 たとえ日本の電力エネルギーに深刻な影響が出ようと、脱原発は即時実施すべきが日本国民の採るべき途のはずだ。幸いにして実質原発ゼロ状態で日本の電力需給に深刻な影響は出なかった。それでも原発を再開すべきだ、新規原発を建設すべきだ、と主張する人たちが少なからずいるのには驚く。

 小泉元首相は「日本に放射性廃棄物の最終処分場がない」から原発関連施設に溜まり続ける膨大な核のゴミをどうするのか、という観点から「即時脱原発」を主張し始めた。しかし、たとえ最終処分場が日本国内のどこかに建設されようと、日本国民が10万年という半減期を持つ核種を含めて最終処分場を維持・管理し続けるというのはまず不可能だ。世界人類管理として国連などの機関がすべてをまとめて管理するとしても、10万年という期間を運営するのは出来ない相談だ。
 米国は戦時中の核開発から含めると膨大な核のゴミが排出されているはずだ。それらをどのように何処で管理しているのか、我らは寡聞にして知らないが、それは独り米国だけの問題ではない。世界で最初に核ビジネスに手を染めた米国が核エネルギー利権を手放したくないのは理解できるが、それは兵器産業以上の死のビジネスだと自覚すべきだ。

 日本は中曽根政権時代に日米貿易の収支不均衡是正を強く米国に求められ、その解決策の一つとして日本で使用するウラン30年分を一括購入した。それが今も未使用で残っているようだが、売買契約から支払った代金の返却がなくても新たに米国から輸入するまでもなくキャンセルすべきだ。
 日本は世界で唯一の核兵器による被爆国民を持つ国家として、核に敏感であり続けるべきだ。福一原発事故当時にSPEEDI情報を隠蔽に関与したすべての人たちは万死に値する。彼らは意図的に福島県の人たちを放射能被曝させた犯罪者だ。そして「直ちに健康被害はない」と繰り返し菅政権の官房長官として国民に広報し続けた枝野氏は罪を問われて収監され、牢獄で残りの人生を過ごすべきだ。彼こそは政治家として隠蔽された放射能拡散情報を積極的に国民に報せるべきだった。その責任が彼にはあった。

 福一原発事故はすべてが現在進行形だ。当時停止中だった第四号炉で核燃料の搬出が始まったばかりだ。ダダ漏れの放射能汚染は未だに「収束」されていない。完全にコントロールはおろか、ブルックさえされていないのが現状だ。血迷った愚かな政治家たちが原発利権者たちにより勝手に捏造されたペーパーを読まされているだけだ。
 そして原発推進役を買って出たこの国のマスメディアは素知らぬ顔をして赤勝て白勝てと無責任な報道に終始している。彼らは原発推進役として果たした役目を恥じて「即時原発停止」を主張すべきだ。それしか彼らの贖罪の道はない。あたかも小泉元首相がかつて原発推進派だったことを反省しているように。少し大きい文字


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