決してあってはならない輸血によるウィルス感染。

 日赤でHIVウィルス感染した血液を数人に輸血したとの報告があった。病気治療による新たなウィルス感染など決してあってはならない。確かにHIV感染初期などはウィンドウ期といって血液検査でウィルス感染と特定しにくい時期がある。それはC型肝炎などでもいえることだが、だからといって輸血によるウィルス感染は医療機関として決してあってはならないことだ。
 他にも、例えば膠原病など輸血によっても感染するのではないかと疑われている難病に関して研究を進める必要がある。これまで膠原病など難病指定されている病気を発症した人たちから聞き取り調査などを行い、輸血が疑われる可能性が少しでもあるなら徹底した研究こそが急がれるだろう。

 ましてや血液によるウィルス感染がはっきりとしている事例に関して、医療機関がウィルスの存在を見逃して輸血することなどあってはならない。徹底して採取した後も血液検査を数度にわたって行うべきだ。
 それによりコストがかかるとしても、重大なウィルス感染を招き患者の将来に与える影響と治療費を考えるならむしろその方が安いだろう。同時に感染力の強いウィンドウ期のウィルス感染を確実に検出できる検査方法を開発する必要もある。そうした研究にも国は全力を傾けて、研究機関に委嘱するとともに研究補助金を出すべきだ。

 テレビなどの医療ドラマの主人公にとり上げられるのは華々しい外科医や内科医などだが、実は医療の基礎研究なくして治療の向上は見込めない。新薬開発も必要だが、同時に検査方法の開発も必要だ。そうした総合力がその国の医療水準を引き上げる。
 日本は世界の医療に貢献するためにも基礎研究に国はもっとカネを使うべきだ。そのためにも基礎的な大量データの蓄積と分析が必要で、カルテの電子化と国家管理は医療の将来にとって避けて通れない重要課題だ。開業医の団体などが強く反対しているようだが、彼らが最も必要とする医療水準の引き上げにもカルテの電子化は必要だという認識を持つべきだろう。そうすれば、たとえばC型肝炎などの発症事例などからどのような医療行為と関連があるのかなども簡単に大量データ分析から発見できるかもしれないし、今回のようなHIV汚染血液の使用実績と追跡・限定も確実に行えるだろう。カルテのネットワーク化とデータ化をそろそろ本気で考えようではないか。


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