現場主義だというのなら、なぜ復興庁を霞ヶ関から東北へ移さないのか。

 マスメディアに取り上げられる頻度が落ちて、なんとなく復興が進んでいるかのような幻想を抱いているが、 東北はいまだに多くの方が仮設住宅で三度目の冬を迎えようとしている。なぜ現場主義だというのなら、なぜ復興庁を霞ヶ関から東北へ移さないのだろうか。
 役人たちは霞ヶ関にいて、東北から予算陳情に訪れる地方自治体の首長や職員の相手をしている。そして満額回答ではなく「査定」をして減額し、余った予算を「復興基金」に積んでいる。それらは国民の監視の目を逃れて役人たちの「別荘」化するのだろう。

 そして台風の豪雨に直撃された伊豆大島でも甚大な被害が発生して、復興に自衛隊が出動している。この国は自然災害列島であり、年々日本の何処かが自然災害に見舞われている。
 それにしても伊豆大島の被災状況を見ると、山肌が地滑り的に崩れて山麓の民家を押し流している。普通の山の河川なら砂防ダムが造られているが、伊豆大島には砂防ダムで土石流災害に備えた河川は映像で見る限りは見当たらないようだ。

 火山灰が積もった山肌なら大量の水分を火山灰が含めば新雪雪崩のような山崩れが起こるのは容易に想像できたはずだ。火山灰は水分を含めばドロドロの汚泥となり、乾燥すればカチカチのコンクリート状になるのは誰もが知っていることだ。
 そうした伊豆大島の特殊な状態に対応した防災施設がなぜ造られていなかったのか、疑問に思わざるを得ない。その結果は多数の人命を失うという想像を絶する被害をもたらした。このことに霞ヶ関の官僚たちは心が痛まないのだろうか。

 自民党と連立を組んでいる公明党は「現場主義」を掲げている。奇しくも国交大臣は公明党の国会議員だ。かれにこそ「現場主義」を貫いてもらいたいものだ。


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