人間社会は性善説で成り立っている。

 時事通信社の報道によれば「14日午前2時ごろ、川西市加茂4の中国自動車道で、約11メートル上に架かる陸橋から自転車2台が落下してきた。走行中の大型トラックと乗用車など計7台が次々に接触し、車底部などを損傷」というのがあった。
 一般道路もさることながら、特に高速道路では利用者は路面上に異物がないとの前提で高速走行している。だから予期せぬ異物が路面に放置されていれば大惨事になりかねない。

 内戦状態の社会を除いて、人間社会は性善説を前提としている。たとえば善良な日常生活を送る上で必要もなく公共物を壊さないというのは当たり前のことだ。当たり前のことだとして信号機や道路標識はガードマンなしで設置されたまま作動されている。
 しかしそうした当たり前のことが当たり前でなくなると、社会は社会インフラの機能維持のためにコストをかけなければならなくなる。社会インフラでなくても、たとえば商店のシャッターにスプレーなどで落書きされると、それを阻止するために巡回や防犯カメラの設置などをしなければならなくなる。

 外国人が日本に来て驚くのは実に様々な自動販売機が街中に設置したまま夜間も放置してあることだという。商品とカネを街角に置いたままにして大丈夫なのかと心配だという。
 日本では自動販売機ごと盗む事件はまだほとんど起きていない。しかしこれほど性善説が覆される社会に日本もなっているとしたら今後は自動販売機にセキュリティー装置を付けなければならないのなるのかも知れない。

 高速道路の全沿線に異物を投げ込まれないように高い柵を設置するとすればどれほどのコストがかかるだろうか。それでもイタチごっこで愚者が異物を投げ込むとすれば全沿線に防犯カメラを設置しなければならなくなるだろう。
 性善説に立つ社会が国民を性悪説で考慮しなければならないとすればどれほどのコストを支払うことになるか国民全体で議論すべきだ。そして義務教育で「他人に迷惑をかけない」という観念を骨の髄まで叩き込むことが必要だ。

 テレビでも「他人に迷惑をかける行為」を徹底して糾弾するようなドラマやコントを放送する必要があるだろう。若者が破目を外して騒ぐのを助長するような態度で放送するのは金輪際やってはならない、と決める必要が出て来るかも知れない。そうした殺伐として社会に日本の社会をするのか否かも、一握りの不心得者が更に悪ふざけをするかにかかっている。


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