「靖国参拝」に関する岸井某のテレビ発言に怒りを覚える。

  この時期お定まりの「靖国問題」と称する外交マターをテレビ報道番組で取り上げて、散々自虐史観を雁首を揃えた御用評論家たちが述べていた。そして最後に記者上がりの岸井某がコメンテータ諸氏の締めくくり発言を行い暴言を吐いた。


 岸井某いわく「靖国には三つの問題がある。まず第一に靖国はここ百年ばかりの歴史しかない神社だ。第二にA級戦犯が祭られ、天皇陛下も参拝されていない。第三に政治家が参拝するのは憲法に定める政教分離に抵触する問題がある」という荒唐無稽な主張をした後に「まだまだ靖国神社には一杯いろんな問題がある」と、意味不明な暴言を付け加えた。


 岸井某は靖国神社は問題がある、とどのような立場から発言したのだろうか。靖国神社は明治二年に明治天皇が前身となる東京招魂社を建てられ、国家の礎となって戦陣に散った人たちの御霊を祭る場とされた。その後明治12年に靖国神社と改名されて今日に到っている。短い歴史だというのは岸井某氏の観念であって、すべての寺社は始まりがあって長い歴史が紡がれて行く。近代国家日本建設のために殉死された人々の御霊を祭って何が悪いというのだろうか。世界のどこに国家のために戦死した人々を祭っていない国があるというのだろうか。


 


 第二の問題点として掲げたA級戦犯のことだが、それは連合国が国際戦時法にない事後法を作って東京裁判を開廷し、敗戦国民を不当に貶めた謀略に過ぎない。日本の政治家がA級戦犯だというのなら東京空襲を決断し、二度にわたる原爆投下を決断した米国政府・軍部首脳部は、事後法を適用するまでもなく戦時非戦闘員殺害を禁じたジュネーブ条約にたいする明らかな違反行為であり、東京裁判で適用した事後法を適用すれば、彼らも絞首刑に処して当然のA級戦犯だ。法による裁きとは事件に関与したすべての人たちに平等に適用されるべきで、連合国の仕儀は戦勝国による敗戦国へのあからさまな「報復」でしかない。そのことに抗議の声を上げなくて、戦後国際関係のマトモな構築は出来ない。その限りにおいて岸井某は米国による東京裁判史観にドップリと足の先から頭の天辺まで毒された気の毒な人と断定するしかない。テレビで彼に日本の戦後を解説する資格はない、尤も米国のポチとして日本国民に「戦争犯罪人」との烙印を押し続ける意味はあるが。


 


 しかもA級戦犯はサンフランシスコ条約締結により独立直後の国会で、ほとんど全会一致で名誉回復を果たしている。よって靖国神社にA級戦犯などという人は合祀されていない。普通に国難に殉じた人たちが祭られているだけだ。なぜ昭和天皇陛下が御参拝をとりやめられたのかは推測の域を出ないが、反日マスメディアが靖国問題と騒ぎ立て始めたためではないだろうか。いわゆるA級戦犯が合祀された直後に陛下が取りやめられたのではないのは事実として記しておく。


 


 第三に政教分離の問題に抵触する恐れがあるというのなら、公共施設の建設に際して執り行う神事も一切合財取り止めなければならないだろう。靖国神社だけではなく、政治家が靖国神社以外の宗教施設に参拝するのも問題にすべきだろう。特に公明党の国会議員や地方議員が信濃町の宗教施設にお参りに行くのこそ問題にすべきだろう。そのことには一切触れず、靖国神社にだけ言及するのは公平な論評とはいえない。憲法を根拠にして「政経分離」を論うのなら、同じ憲法に定める「思想信条の自由」に関して、岸井某の頭の中ではどのように整合しているのだろうか。


 


「他にもまだまだ問題はたくさんある」と最後に云うのは岸井某の常套のようだ。かつて小沢氏を「政治とカネ」で批判しまくっていた当時、「政治とカネ」と大騒ぎした問題が、たかが収支報告書への期スレという誤記載に過ぎないと判明し収束されてくると「いや、小沢氏にはまだまだ黒いカネにまつわる話はまだまだたくさんある」とほざいたのを思い出した。


 それ以降に岸井某が「まだまだたくさんある」と思わせぶった発言に関して、彼が具体的に発言しているのを寡聞にして知らない。小沢氏を貶めるだけのために思わせぶった発言を付け足したたけだと思わざるを得ないし、どこまでも小沢氏を貶めたいだけだつたのだと、岸井某の悪辣さに怒りを今も禁じえない。


 靖国神社に対しても岸井某は同じ文句を投げつけた。心静かに国難に殉じた人たちの御霊に尊崇の念を抱く日を騒ぎたてたのは日本の反日マスメディアだ。岸井某もその一味の一人に過ぎない、恥ずべきは靖国参拝を断行した政治家ではなく、靖国神社を貶める岸井某の方だ。



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