「電話で話したから会談は必要ないね」は親しい者同士の会話だろうか。

  米国は日本を重要な同盟国として尊重しているのだろうか。とてもそんな態度ではない。7,8日に8時間もかけてオバマ氏は習近平氏と会談し、13日に電話で内容を安倍氏に伝えたという。それで日本政府は「米国は日本を重視している」と安堵の胸を撫でている。


 世間の人間関係でその程度の扱いで喜ぶ者は稀だろう。尖閣諸島に中国が触手を伸ばして来たのは米国が日本から撤退したからではない。依然として世界に展開する米軍を兵隊の数で最大の駐留軍を引き受けているのは日本だ。


 


 それほど米軍が負担をかけている日本に対して、中国が日本の領土に触手を伸ばしてきても「中国と話し合ったら」と言うのが同盟関係にある米国の態度として正しいのだろうか。


 日本政府は尖閣諸島に関して中国と領土問題は存在しない、という立場を貫いている。領土問題は存在しないのだから中国と何を話し合えというのだろうか。中国は一方的に「棚上げにしよう」と尖閣諸島を領土問題化すべく手掛かりを作りたい一心でいるというのに。


 


 米国がハワイを米国領とする以前、ハワイのハメハメハ大王は日本の明治政府に助けを求めて来た。米国がハワイ乗っ取りに動いていることに嫌悪して、ハメハメハ大王は東洋の独立国日本を頼ったのだ。


 しかし当時の日本は「富国強兵」で国力を増強している最中だった。ハメハメハ大王の求めにより日本軍をハワイへ派遣する余力はなく、巨大な軍事大国米国と対峙する国力もなかった。ついにハワイ王国は米国の謀略により米国領に組み込まれてしまった。


 


 彼らは軍事力で領土の奪い合いを演じて来た「戦勝国」だ。領土とは軍事力により奪うもので、奪われるのは軍事力の備えがないからだ、という考えが米国の正義だ。カリフォルニア州などはそのような理屈でメキシコから奪った。


 中国が米国と同様な理屈で尖閣諸島に触手を伸ばしているのに対して、米国が「やめろ、日本は俺の乾分だぜ」と中国を脅してやった、と電話連絡を受けて日本政府が嬉々としているとは情けない限りだ。


 


 米国には米国の都合がある。世界で日本に次ぐ米国債購入額を誇る中国に対して、米国が強く出て蹴散らせるわけにはいかない。電話では説明は割り引く必要がある。


 顔と顔を合わせて話し合うのが「会談」の基本だ。電話で済ませる、というのは尊重していることにはならない。恋人を口説くのに電話で済ませる無精者が恋人のハートを射抜けるだろうか。


 


 日本は用心した方が良い。中国は却って米国の日本に対する距離を感じているかも知れない。日本が頼っているほど、米国は日本を重要な同盟国とは思っていないと感知しているかもしれない。それが証拠に再び中国艦船が尖閣諸島の接続水域に出没しているではないか。


 日中会談が必要だと説くマスメディアがあるが、日中首脳が会談して何を話し合うというのだろうか。日本は尖閣諸島は日本の領土だから変なマネはするな、と言うしかないが、中国は尖閣諸島に関しては時間をおこうぜ、と言葉を投げつければ事は済む。それを以て中国は「尖閣諸島は棚上げした、未来の国民に知恵を待とう」と気の利いたコメントを出して領土問題の存在のツメ跡を残せれば願ったりなのだ。そうした場にノコノコと出掛けるのは愚かなことだ。


 


 日本は中国と韓国は無視するしかない国だ。ともに反日を国是として、捏造した「歴史」を国民に教育して恥じない。それどころか大きな顔をして日本に「反省しろ」と日本国内の反日マスメディアと一緒になって騒ぎたてている。


 そうした国と何について話し合うというのだろうか。米国は戦争によってメキシコから奪ったカリフォルニアの帰属問題について今後話し合うのだろうか。尖閣諸島は戦争によって奪ったモノでもない、歴史的に証明された帰属が明白な日本の領土だ。米国の怪しげな領土と日本の天下晴れて明白な領土と一緒にして論じられてはかなわない。国家として千数百年も先輩の日本に対して米国は少しは尊崇の念を持つべきだ。



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