韓国国内で「歴史対立」

 産経新聞の伝えるところでは「 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が朝鮮戦争勃発63周年の25日を前に、「高校生への調査で(北朝鮮の武力南侵である)6・25戦争を(韓国が北を攻撃したという)北侵と答えた者が69%もいたとは衝撃的だ。教育現場での歴史歪曲(わいきよく)は絶対にあってはならない」と述べたことから、韓国での歴史教育問題があらためて話題になっている。」(以上「産経新聞」引用)


 


 韓国では歴史教育をめぐって「正しい歴史を教えなければならない」という 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の意向と、それに対する教育現場の一部教師たちとの対立があるという。韓国政府は北朝鮮政府は正統なものではないとみなし、あくまでも朝鮮半島を代表するのは大韓民国だという立場だ。


 しかし現実はどうだろうか。独立国家の要件が「徴税権、軍事統帥権、関税自主権」の三権確立だとすれば、北朝鮮は独立国家の要件を満たしている。実際に韓国政府は北朝鮮を支配していないのは客観的事実だ。


 


 願望と事実とを混同してはならない。そうした願望と史実との混同は日韓併合時代の韓国政府による歴史教育にも現れている。


 韓国の歴史によると「日韓併合時代」は「暗黒の植民地支配と、それへの果敢な抵抗」とする暗黒史観を韓国民に強要している。それに対して日韓併合時代を「韓国民の実際の生活や努力、成果など多面的なものを採り入れる」ものにしようとする動きがあるという。


 


 暗黒史観に比べれば前進かもしれないが、なぜ韓国教育は史料と史実を中心に教えようとしないのだろうか。恣意的に教育を政治統治の道具に使おうとするのは教育に対する冒涜だ。韓国民の知識のガラパゴス化を招き、韓国民が世界的な活躍をする際に世界と韓国との「教育の壁」の存在に悩まされ必ず大きな障壁となるだろう。


 日本に対して「恨」の対応で未来志向的な関係は決して築けないだろう。日韓併合時代を「暗黒史観」で教育することは日韓併合時代に、なぜ半島の社会インフラ整備が進み教育制度と教育施設の整備が進み、医療機関が半島全域に普及したのか理解できないだろう。それらも日本帝国主義の植民地支配に抵抗しながら朝鮮族の不断の努力で成し遂げたと説明するのだろうか。そうするとスーパーマンのような荒唐無稽なヒーローが何万人も輩出させなければ辻褄が合わないだろう。


 


 韓国教育の危機は漢字教育の廃止にもあるようだ。すでに小学校の教科書から漢字が消え、ハングルだけの教育になって43年が経過し、60歳以下の韓国人でまともに史料が読めない国民が圧倒的多数になったという。読書数も韓国民は平均年間2冊も読まないという。日本国民の平均読書数9冊と比較するとその差は大きい。


 表音文字のハングルには漢字のような一見して意味の解る表意文字の利便性はない。日本でも終戦直後に国語を廃して英語教育にしようとか、漢字やひらがなカタカナを廃してローマ字にしようとか、狂気じみた意見を主張する似非・文化人がいた。しかし韓国では漢字教育を廃止してしまったため、ある側面の文化が急速に失われようとしている。そうした検証も、韓国政府は早急にすべきではないだろうか。


 


 漢字を教えなければ韓国民が過去の文献に当たることは出来ないかも知れないし、韓国政府の「ねつ造した歴史」が韓国民にバレる心配がないかも知れない。が、韓国文化は永遠であるのに反して、韓国政府は決して永遠ではない。一時的に時の政府が統治権力を預かっているだけだ。時の権力が都合に合わせて教育を歪めることは未来に大きな禍根を残す。


 朝鮮半島と朝鮮民族の未来のために「日韓併合」を植民地支配と規定して教育するのが正しいのか、 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は父親の時代の美化をするよりも大きな観点から「教育」を見るべきではないだろうか。



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