企業の設備投資を促進すべく「Uターン投資減税」を設けよ。

  生産手段の拡充なくして経済成長はあり得ない。昨年(2012年)は5年振りに12.2%増となった(日本政策銀行による調査)が、それらは新規設備投資ではなく、現行設備の維持・管理投資に過ぎなかった。


 国内生産が拡充されなければ経済は成長しないが、政府は白昼夢でも見ているのか「地域」を指定して今後3年間特定の分野への投資に関して規制を緩和する、としている。特定の分野とは健康・医療やエネルギーやインフラ・農業なととしているが、それらが実際に何を指すのか良く分からない。


 


 アベノミクスの三本目の矢として官僚の作文ごっこに付き合っているほど時間的余裕があるとは思えないし、即時生産に掛れる投資でなければ「今の」経済戦略に寄与できない。政府は美辞麗句を並べて20年後にインフラで30兆円の輸出を見込む、などと能天気な御託を並べている暇があるとでも思っているのだろうか。


 すでに円安・株高を見込んだ異次元金融緩和は長期金利の上昇を招き、株式の乱高下という金融投機家たちにより翻弄されている。安定的な長期金利と株式市場へ戻すにはハゲ鷹投機家たち頼みの株式市場から長期株式保有の機関投資家たちの市場へ取り戻さなければならない。


 


 そのためには政府がハゲ鷹たちの投機によって株式市場が連動して操られない確固たる経済成長を日本政府が後押ししている姿勢を見せなければならない。口先だけの政府政策発表と日銀の異次元金融緩和で2%インフレを実現しようとするのは邪道そのもので、ハゲ鷹たちの「思惑投機」を呼びこんで株式市場の乱高下を繰り返すだけだ。


 この頃問題とされているのは株価予測プログラムで1/1000以下の瞬間的な売買を電算機で限りなく行い(アリゴリズム取引と呼ばれ、実態は「見せ玉」取引に近くグレーゾーンともいわれている)、人間の売買判断を先読みして裏をかく取引が全体の6割近くに及んでいるという。まさしく投機マシーンと化した投機家たちが株式市場を食い物にしている。同じ手口で為替市場も荒らし回っていると思われる。


 


 株式市場から瞬間的に無限に売買を繰り返して利益確保と市場操作を繰り返すのを排除するのは困難だが、為替市場から排除するのは簡単だ。それはユーザンスの実態なき取引を排除すれば良いだけだ。せめて為替市場だけでも本来のあり方に戻すべきではないだろうか。いかに米国のハゲ鷹たちの発言力が強かろうと、日本は筋を通して世界各国に提起する必要がある。


 世界金融を安定させなければ長期的投資は困難だ。同じく為替市場も長期的に安定していなければいつまた異常な円高になるか知れなければ、国内に企業の投資を呼び戻すことは出来ない。


 


 いかに海外展開しようと企業利益が増加しても国内の経済成長に殆ど寄与しないのは自明の理だ。国内に企業が投資してこそ国内経済が成長し国民所得が増大する。


 企業の海外移転を促進してはならない。国内産業の空洞化を招くだけだ。いかに日本企業の海外投資金額が増えようと、それは1%の取り分を増やすだけで99%の人たちの職と分け前を奪うだけだ。経済界のトップと常時顔を突き合わせて話していては1%に奉仕する政策に偏ってしまうだろう。現在の政府案を眺めてその感を強くする。なぜ政治家たちは高殿に登られた仁徳天皇の故事を想起しないのだろうか。


 米国企業は陸続と中国から米国内へ帰っているという。日本企業は「焼畑式経営」で中国から東南アジアへシフトしようとしている。それを国内へUターンさせる方策を政府は早急に発表すべきだ。それは今しかない。



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