靖国参拝は他国からはもちろん他人からとやかく言われる筋合いのものではない。
閣僚であろうと何人であろうと、靖国参拝を他国や他人がとやかく言う筋合いはない。日本は憲法で「思想信条の自由」を保障している。靖国神社に参拝するのに何の不都合があるのだろうか。しかも国難に殉じた人たちが祀られているのなら、閣僚たちが参拝するのは当然のことではないだろうか。
何度も書いたことだが、米国を訪問した外国元首や首相は必ず「無名戦士」が葬られているアーリントン墓地を訪れて献花を行う。もちろん英国首相も献花をして首を垂れる。そこに米国独立戦争で英国と戦って戦死した兵士たちも埋葬されているとの理由から献花を拒否することもない。
中国や韓国や一部の日本国民は靖国神社に先の大戦で戦死した人たちや戦勝国による理不尽な東京裁判で処刑された人たちが合祀されているから閣僚たちが参拝するのはケシカランと異を唱えている。しかし、それは見解の相違であって、理解を求める類の事柄ではない。
もちろんA級戦犯などという戦前・戦中の日本指導者に対する米国を中心とした屈辱的な決めつけは戦後独立を果たした直後の国会でほとんど全会一致で名誉を回復している。日本の指導者がA級戦犯だとしてら、原爆投下を決定した米国指導者もA級戦犯でなければならない。
日本の閣僚が日本国内の神社を参拝することに関して他国がとやかく非難するのは内政干渉ですらない。日本国憲法を知らない愚かな者による戯言だ。
日本国民で官僚の参拝は宗教行事ではないかと非難する者は公明党の存在も等しく非難しなければならないだろう。日本国は憲法で宗教の自由を禁じていない。どこかの政府のように新興宗教を弾圧して万を超える人たちを投獄して虐殺している国家とはワケが違う。
国難に殉じた人たちに国民として誠を捧げるのに誰に対して何の不都合があるのだろうか。参拝した閣僚に「公人としてか私人としてか」と問うマスメディアは愚の骨頂だ。一人の人格が都合良く使い分ける方が不誠実というものだ。
しかし首相たる安倍氏はなぜ参拝しないのだろうか。あれほどタカ派発言を繰り返していたものが、首相の椅子に座るとコロッと前言を翻すとは驚くしかない。
実態は円安と株高という金融政策の一環に過ぎないアベリミクスを自画自賛して意気軒昂とは、安倍氏の認識はいかほどなのか疑いを抱く。経済成長しているわけではなく、国民の可処分所得が増えているわけでもない。
そして国民生活を直撃する消費増税が来年四月には待ち構えている。この状況でデフレ経済が克服されて、景気が良くなるとは決して思えない。提灯持ちのマスメディアが煽りに煽っているが「正体を見れば枯れススキ」となりかねないのがアベノミクスだと警鐘を鳴らして靖国参拝しない安倍氏を叱っておく。