中国艦レーダー照射でテレビコメンテータたちの能天気な発言に仰天。

  関口宏氏がMCを勤める今朝の報道テレビ番組で中国艦による自衛艦へのレーダー照射を取り上げ、異口同音に「冷静な対応」を主張していた。それはそれで一考に値するし求めて戦争をすべきでないのは論を俟たないが、怒って抗議すべきときに真剣に抗議するのが正しいはんのうではないだろうか。


 国家間の関係はまず事実の把握と適切な対応だ。髭のコメンテータに到っては「中国はトップは何も発言していないのに日本は安倍首相がコメントを述べている。現場は現場同士の対応があるが、トップはトップ同士の冷静な話し合いがなければならない」とチンブンカンプンな主張をしていた。


 


 現場の自衛艦乗組員はレーダー照射の警告音が艦内に響いた瞬間に中国艦による攻撃と「死」を意識したはずだ。海上3キロ程度の距離は顔と顔を突き合わせた至近距離というべきで、攻撃を受ければ回避行動の取れる距離ではない。


 そうしたことがあって、中国政府はトップがコメントしないというのは統帥権がどこにあるのか疑わせる由々しき問題だという認識もなく、髭のコメンテータは現場同士には自制を求め、トップ同士は冷静に話し合うべきだ、というのは統帥権が中国政府主席にあることを前提とした話だ。それでも安倍氏は中国政府と主席を激しく非難すべきだ。それから話し合いが始まるのが国際的な常識だ。


 


 能天気なコメンテータは他にもいた。国際的な評論家なのか投資顧問なのか某氏は「日本がアジアのイスラエル化する」と非常識な発言をしていた。


 日本のイスラエル化とは米国の問題児化する、ということと同義語として使ったようだが、イスラエルは中東に忽然と造られた国家で、先住国民国家にとっては「侵略者」でしかない。日本とイスラエルとどこが似通っているというのだろうか。言うに事欠いて戦後米国などの音頭によって建国されたイスラエルと二千年以上の歴史ある日本とを同列に置くとは日本に対する某氏の認識を疑う。


 


 関口氏の登場する番組に首を揃えたコメンテータたちは異口同音に「冷静な対応」を日本政府に求める主張を繰り返した。冷静な対応を求めるべきは中国政府と中国軍部であって、断じて自衛隊でもなければ日本政府でもない。日本政府は毅然として怒りを表明し中国政府に「お前は軍を統帥しているのだろう、それならキチンと躾をしろ」と抗議すべきだ。「今後同様の不測の事態が起これば、その結果がいかに悲惨なものになろうとすべて中国に責任がある」くらいの主張を堂々と国際的に行うべきだ。そうしてはじめて対等な話し合いに入れる。「殴るゾ」と脅した相手に「やめてくれ、話し合おう」というのでは話にならない。「殴るのならこっちも殴るゾ。結果としてどうなろうとその責任は最初に脅したお前にある」と主張して謝罪を求め、それから話し合いに入るのが筋だ。


 


 日曜日の朝から能天気な報道番組を垂れ流され、国民はせっせとマスメディアによって洗脳されている。対立する意見を持つ論客を登場させない報道番組は危険そのものだ。しかし激しくテレビで論戦を戦わす番組は消えてなくなってしまった。今に残っている報道番組は頷きコメンテータを揃えてテレビ製作者の意図通りの意見を宣伝するだけの特定勢力の世論操作機関に成り下がったようだ。



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