ひたすら自公政権の幇間と化す政治評論家。

  なぜ民主党が2012/12総選挙で敗れたか。理由は簡単だ。2009総選挙で掲げたマニフェストを反故にして第2自民党と化したからだ。それにより2009マニフェストを支持した有権者が民主党から離れた。


 ただ、彼らは、だからといって自公政権交代に手を貸したわけではない。自公の比例得票総数は大惨敗した2009より減らしている。ただ、マスメディアの策動により恰も維新の会が「第三極」であるかのような宣伝が国民に浸透し、彼らが対立軸形成を不透明にした。それにより「分かりにくい」と感じた有権者が投票率を押し下げ、大量の白票が出たため総得票を減らした自公が大量議席を確保した。


 


 小選挙区小比例代表制という選挙制度が悪いのか。いや、そうではあるまい。マスメディアの作為的な報道姿勢が2012総選挙の投票率を押し下げたに過ぎない。つまり自公政権復帰を願ったマスメディアの策動にマンマと有権種が誘導されたに過ぎない。


 第三極と持ち上げていた維新の会が既に安倍氏の協力要請に関して個別に会談して『是々非々』という約束をしている。自民党の補完勢力だと批判した指摘はマトを得ていたことになる。「第三極」騒動を連日報道したのはマスメディアの自公政権交代への策動でしかなかった。


 


 それにしても屋山太郎氏の「小沢的なもの」との批判は何のことだろうか。小沢氏が自民党を割って出て、政界再編に動いたことが屋山氏の目には「権勢欲」によるものだと映っているようだが、政治家で政権を求めないのはネズミを獲らない猫のようなものだ。ただバッジをつけて「反対」だけを叫んでいる政党や「信者」の選挙活動に支えられて政治家面をしている政党は存在するが、それらはこの国の自由な社会制度に咲いた仇花に過ぎない。真面目な政治家なら国家と国民のために政権を目指すものだ。


 


 次に屋山氏が指摘している民主党の支持団体が政治的に間違っているかのように主張も理解できない。労働組合に支持を受ける政党が存在しては悪いかのような趣旨だが、少なくとも「思考停止」の宗教団体の支持を受けている政党よりは百倍もましだ。その宗教政党とコミットし財界の御用聞きに堕している自民党に関しては無批判というのも政治評論家として均衡を失しているだろう。


 


 小沢氏がいかにも権力亡者で党を壊したり出て行ったりしているかのような批判は正鵠を得ていない。彼が金権的な権力亡者なら民主党を出ていくことはなかっただろう。居残っていれば民主党大敗の後には小沢待望論が民主党内で起こるのは当然予想されていたことだ。しかし、それでも小沢氏は「政党助成金」の正当な分け前すら得ずに民主党を後にした。当然、組織を持たずマスメディアに無視されれば国民・有権者は選択肢として小沢氏がなかなか視界に入って来ないのは当たり前のことだ。


 


 一度国民の信頼を失った民主党が蘇生するのは困難だろうが、処方箋ははっきりしている。自民党の真似をして敗北したのだから2009マニフェストに回帰すれば良い。菅・野田政権下で行った「消費増税」や「原発再稼働」は間違っていたと懺悔して有権者に詫びるのが蘇生への第一歩だ。


 屋山氏が「政権担当能力」がなかったとの批判は嘘っぱちだから気にしなくて良い。政権担当能力がなかったのではなく、官僚掌握術がお粗末だっただけだ。だから官僚たちのサボタージュ、もしくは面従腹背の裏切りにあって政権がガタガタ軋み、それをマスメディアが針小棒大に報道して囃し立てただけだ。


 ふたたび政権をとれば今度はきっとうまく行く。安倍氏もそう言っているではないか、前回の失敗の轍は踏まない、と。


 


 民主党は自民党化路線を突っ走った連中を党から追い出すべきだ。そして真正・民主党のために党を割った小沢氏たちを三顧の礼で迎え入れることだ。それは民主党の再生だけのためではない、二大政党制の成熟は日本の議会制民主主義のためだ。



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