橋下氏の暴走に迎合する大阪市教委。
全く理解出来ない理不尽な話だ。体育部の顧問が生徒に執拗な体罰を与え、それが原因で生徒が自殺した件で、橋下氏が体育科の入試取り止めを大阪市教委に強要し、それに迎合して体育かを普通科として入試を実施することにしたというのだ。仰天すべき措置だというしかない。
問題があったのは一義的に体罰を与えた顧問であり、二義的にそれを黙認していた同僚教職員であり管理者たる校長のはずだ。在校生や受験生にどのような問題があって「体育科」を「普通科」に変更しなければならないのだろうか。
一義的な問題解決には体罰顧問に対して行政的な措置を大阪市教委は取るべきで、二義的な責任として校長などに対する処分が必要とされるだろう。しかし生徒や受験生にどのような瑕疵があって学科変更という処分を受けなければならないのだろうか。
そもそも教育委員会は独立性を担保された機関で、市長といえども無闇と人事介入して良いものではない。学校教育そのものに関わる市長の権利行使に対して、大阪市教委が毅然としていないのには驚くばかりだ。彼らは自らの身分を保全するために市長の横暴に屈したと批判されても仕方ない。これこそ教育の根源に関わる一大不祥事だ。