分党とは大人の対応だ。
小沢氏たちが民主党を出て行く際に民主党幹部は「分党」をしないで、国会議員数により支給される政党助成金のうち小沢氏たちの議員グループ相当分をすべてネコババした。それに比べれば未来の党の分裂は「分党」という大人の対応をした。
本来、大惨敗した政党の幹部は責任を取るべきものだ。しかし嘉田氏や飯田氏たちは責任を取らないどころか、小沢氏が恰も「刑事被告人」であるかのような言辞を弄した。それでは小沢氏たちのグループと収まりがつかないのは明らかだ。
嘉田氏の唱える「卒原発」は実は好い加減なものだった。なぜなら大飯原発再稼動に際して関西知事連合は原発ゼロから「容認」に転じた。それが橋下氏主導によるものであるにせよ、関西知事連合を分裂させてでも断固反対すべきだった。
そのときには曖昧な態度に終始していたものが、小沢氏たちと組むや「小沢氏は一兵卒」だとバカの一つ覚えのように喚き散らした。その頑固さにはホトホト愛想が尽きた。しかし、分党という最も穏健な事態収拾策で落ち着いたのも、主導権を持つ多数派が小沢氏を中心とするグループだったからだろう。