「負け犬の遠吠え」とマスメディアに真紀子氏を批判する資格はあるのか。

 ものの見事に官僚と組んで民主党を解党の淵へ追い詰めたマスメディアが真紀子氏の野田執行部批判を「負け犬の遠吠え」と批判するのは水に落ちた犬を叩くのと同じで恥ずべきことだ。真紀子氏が落選した原因の大部分は真紀子氏自身に問題があったとしても、やはり民主党に対する暴風並みの逆風が吹いていたのは間違いないし、その逆風を必死になって吹かせたのはマスメディアではなかっただろうか。


 


 民主党政権当初からマスメディアによる政権批判には常軌を逸したものがあった。鳩山氏を仕留めた「最低でも県外発言」に関しても、石破氏が「最終的には普天間基地の移設先は県外だ」と発言しても、多くの全国紙はスルーして批判の嵐を起こさなかった。これほど明快なダブルスタンダードを演じて、日本のマスメディアは厚顔無恥もいいところだ。靴の皮底よりも分厚い顔の面をしているとしか思えない。


 


 真紀子氏が「自爆テロ解散」と称したのは正しい論評ではないだろうか。野田氏は民主党政権の首相として民主党政権と民主党を爆破するテロを行ったとしか思えない。しかし真紀子氏も「消費増税」や「原発再稼動」という爆薬を政権が詰め込んで、後は点火するばかりになっていた爆弾造りに協力した閣僚の一員だった。まさしく真紀子氏も野田氏と連帯責任を負うべき立場にあることを失念していると批判されても仕方ない。しかし真紀子氏は当事者であって、負け犬の遠吠えではないのは明らかだ。


 


 野田氏は首相就任演説で「泥鰌は金魚になれない」と尤もらしいことを述べていたが、民主党政権が自民党政権の真似をして自民党政権のような長期政権を夢見たのはなぜだろうか。なぜ「民主党政権は自民党政権にはなれない」と官僚たちの「消費増税」レクチャーを撥ね付けなかったのだろうか。そうした意味では野田氏は極めて中途半端な人物だといわざるを得ない。いったい松下政経塾は政治家の心得として何を教えているのだろうか。


 


 民主党の最大の敗因は政権に就いた民主党が民主党でなくなったことだ。まるで金魚を真似る泥鰌のように自民党政権を真似てしまった。


 民主党の再建に必要なのは政権病に取り憑かれて政治理念が自民党的なものに変貌した政治家を外科的手法で排除するしかない。自民党にすり寄ろうと画策した連中とそれに乗ろうとした連中を党から追放するしかない。


 


 そしてもう一度、鳩山氏と小沢氏に帰党願って「国民の生活が第一」のスローガンを掲げて再出発することだ。それは出来ない相談だ、というのならこの国に自民党的な官僚政党は自民党だけで十分だからさっさと消えてなくなることだ。



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