三党首による密室談合による解散時期などはどうでも良い、政治家は本会議を開いて仕事をせよ。
昨日(10/19)16時から国会内で民・自・公の三党首が会談したという。目的は民主党党首は特例債などの審議成立の協力を請うためで、自・公党首は「近いうち解散」の時期の特定を明言してもらうためだったという。
会談の思惑が違えば結論は決裂しないと最初から解っていたはずだ。三党首は「消費増税」を決めた際に「社会保障との一体改革だ」と奇妙な言い訳をしている。その言い訳への肉付けは一切しないで「解散時期」の綱引きに終始している。こんな政治はうんざりだ。国民のために国会議員は真剣に仕事をしようとなぜしないのだろうか。
国会議員は国会で議案を審議し、国民により付託された議決権を行使すべきだ。それにより特例公債法案が否決されても仕方ないし、衆議院選挙改革が成立しないで違憲状態が放置されようと仕方ない。それが国民が選択した政治家のレベルなのだと、以って瞑すべきだ。この次の総選挙や来年の参議院改選に際して少しでも国民に誠実で仕事をする政治家を選ぶしかない。
自民党は勝てそうな選挙情勢、とマスメディアが煽るものだからこの際とばかりに高齢国会議員が引退表明して、公募などと称してチャッカリ倅を後継指名するのが流行っているようだ。民主党は壊滅的な選挙情勢から少しでも有利な選挙区へお国替えを執行部に願い出る新人議員が何人も現れているという。
国民を馬鹿にするのも好い加減にして欲しい。政治家は一身を賭して国家・国民のために働くのを身上としている人たちではないのか。それとも家業として親から子や孫に引き継ぐべき仕事なのだろうか。
確かに選挙は辛く厳しい。30万人前後の有権者に顔と名前を知ってもらい、票を頂くのは至難の業だ。だから「選挙プロ」と称する宣伝業界から転出した選挙請負人まで出る始末だ。つまり選挙とは「候補者」を売り込む宣伝合戦なのだということらしいのだ。だから「羊頭狗肉」政治家が陸続と出現するわけで、有権者にとって遣り切れないが、政治業を志す人にとっては選挙に当選するのが最終目的だから羊頭狗肉だろうと何だろうと当選至上主義のためには有権者を欺くことも平気だ。船橋駅前で街頭演説していた人も、まさしく政治業に当選して就職し、僥倖にも総理大臣になってしまった。
自覚も覚悟もなく政治業者になり、2009マニフェストも国民から票を得るための宣伝道具の一つだったということなのだろう。かたや自民党の多くの国会議員は倅に議席を譲るのが至上命題で、子も親から引き継いだ議席をさらに孫へ譲るために議席を暖めているだけだとしたら選挙こそが最大関心事となる。
政治家は政治をして、通信簿を受け取る気持ちで選挙に臨むべきだ。新人候補者たちは入学試験のつもりで選挙に臨み、選挙で国民と約束したマニフェストは命懸けで実現に尽力すべきだ。
国民・有権者も歌舞伎役者の子供を見るような眼差しで後継候補者を見てはならない。政治家はわれわれ国民の権利を付託する人たちだ。当選して手にした「権利」を誠実に行使する人か、それとも選挙技術で「羊頭狗肉」であろうとなんであろうと当選したガラクタなのか、政治家の言動をしっかりと見詰めよう。
政局ごっこはたくさんだ。政治家たちよ仕事をしろ。国会議員なら密室で取引しないで、国会で正々堂々・公明正大に審議をしろ。国民の目の見えるところで、政治を行い国民の審判を仰ぐべきだ。国民は「羊頭狗肉」や薄っぺらな「世襲議員」や口先だけの「選挙対策議員」にはうんざりしている。愚直に国民との約束を果たす実践政治家の出現こそ心から願っている。