マスメディアが捏造する政治風景に惑わされるな。

 あれほど「消費増税」で気心を合わせた「野合三党」が10/29より開会された臨時国会で牙を剥き合って対立するとは。「国民に対して」と異口同音な理由づけをしつつ、片や「決める政治」とマスメディアが宣伝した「翼賛野合政治」のプロパガンダを口にすると、片や「国民のために年内解散」と叫ぶ。しかし、特例公債法案と選挙制度改正案だけは通すという。


 


 政治家たちの選挙に対するそれぞれの政党の御都合だけで態度を豹変するのはいかがなものだろうか。選挙に不利だから解散時期を出来るだけ先延ばしにしたい、いや今直ちに解散すれば有利だから解散に追い込んで年内選挙だ、と国民生活とは関わりのないことで政治がダラダラと停滞するのは国民にとって迷惑千万だ。


 


 それに対してマスメディアは橋下維新と石原新党という幻のような政治勢力を散々持ち上げて「第三極で180議席か」と早くも総選挙後の獲得議席予測をして見せる。この国はいつから現実無視の予想屋博奕政治に変わり果てたのだろうか。それぞれの政党が「国民のため」を口にしつつ、最も迷惑しているのは当の国民だ。


 


 東日本の被災地に再び厳しい冬が訪れる。間もなく一面の雪景色に埋め尽くされる。遅々として進まない復旧作業は被災地の基礎体力ともいうべき人口の流出を否が応でも固定化する。「野合三党」政治家たちの責任は万死に値する。彼らは国民生活無視のやらなくて良い「消費増税」に血道をあげて、やらなければならない災害復旧と福一原発対応と超円高とデフレ経済対策を遅らせてきた。


 


 この国が直面している最大の災害は劣化した政治家たちと劣化したマスメディアが大きな顔をしてのさばっていることだ。当然その中に石原氏や橋下氏も入り、談合三党の政治家たちも入る。彼らは真面目にこの国の課題に対処することなく、ワーワーと騒ぎたてるマスメディアの商売道具となってワーワーと騒ぎ立てている。


 


 ちょっと立ち止まって考えれば分かることだ。橋下氏や石原氏は国会議員ですらない。国民から国政の負託を受けてもいない人たちが「これからこうする」「あれをああする」と発言する度にマスメディアは大きく取り上げて僅か数人の政党が右往左往する様を面白おかしく報道し、テレビで政治評論家やお笑い芸人が論評して国民を「改革ごっこ」の渦中に引きずり込む。そうした騒動を演じて一体何を隠そうとしているのだろうか。ちょっと考えてもらいたい。


 


 日々莫大な放射能を福一原発は未だに放出し続けている。決して収束したわけではない。深刻な健康被害に福一原発周辺住民は晒されているし、風向きや降雨などの自然条件によっては東京を含む首都圏までも放射能汚染にさらされている現実は一体何処へ消し飛んでしまったのだろうか。日本の国力と技術のすべてをかけて取り組むべき問題にも拘らず、福一原発事故処理と放射能放出対策は未だに手付かず状態だ。この体たらくをマスメディアは忘却させることによって多くの国民に日々の精神安定を得させようとしているかのようだ。


 


 既に繰り事の愚痴でしかないが、野田氏は「消費増税」で野合翼賛政治体制を組んだ時点で解散総選挙をやって国民の信を問うべきだった。それで信認されてから「野合三党」は国会で「消費増税」を議決すべきだった。


 バカな評論家たちは「消費増税」は決まったから選挙の争点にはならない、と希望的観測を述べているが飛んでもないことだ。「消費増税廃案」を掲げて戦う政党があれば国民の過半数は支持するだろう。国会で「消費増税廃案」を主張する政党の議員数が過半数を超えれば「消費増税」は廃案に出来る。


 


 終わっていない問題を終わったかのように報道し、まだ国政に参加していない人たちの一握りの賛同国会議員たちを取り上げて大騒ぎしているマスメディアには腹黒い意図を感じる。なぜ彼らは小沢氏の「国民の生活が第一」の盛大だった10/25の結党パーティを報道しなかったのだろうか。彼らこそ「消費増税廃案」を明確に主張している「野合三党」に対する対極にある。つまり民自公の「消費増税」「原発推進」「TPP参加」に対して対立する第二極の国会議員の最大勢力だ。明快な対立構造をさも存在していないかのように民主党と自公の対立(実は野合三党の仲間同士)に対する希薄な存在でしかない維新(党首は国会議員ではなく市長だ)と石原新党(現時点ではまだ幻に過ぎない)を第三極と持ち上げる。そして厳然たる存在の「国民の生活が第一」をことさら無視して報じない。この日本のマスメディアが表現している異常な政治風景は一体何だろうか。


 


 国民は目を見開いてマスメディアが報じない報道の日陰に視線を凝らさなければならない。大手マスメディアでは報道の陰にあって見えにくいが、ネットの中では公平に扱われている。幻のような橋下維新と石原新党に目を奪われてはならない。現実は現在の国会議員によって動かされている。彼らが一体何をやっているのかをしっかりと見詰めて次期総選挙で判断することだ。国民から負託された立場を失念して、国会議員でもない人たちの言動をマスメディアが煽りに煽って吹かせる幻のような一時の風に乗って右往左往する国会議員たちに何が期待できるだろうか。



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